こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
需要が停滞している時でも、利益を出しているお店があります。
そうでないお店の方が多い中で、どうしてでしょうか?
色々と理由はあるでしょうが、一番の理由は、『社長さんの考え方の違い』ではないでしょうか?
例えば、『社長さんの考え方』を次の2つに分けたとします。
◆(A)『客数の増加や売上げの増加で、利益を出そうとする考え方』
◆(B)『客数の減少や売上の減少でも、利益を出そうとする考え方』
この2つの考え方があったとしたら、あなたはどちらでしょうか?
一般的に、(A)の考え方は、『需要が成長している時に、有効な考え方』です。
また、(B)の考え方は、どちらか言うと、『需要が停滞している時に、有効な考え方』と言えるでしょう。
つまり、冒頭の利益を出しているお店は、色々な事情があるので一概には言えませんが、(B)の考え方の可能性が強いです。
どうでしょうか?
では、『客数の減少や売上の減少でも、利益を出す』には、どうすればいいのでしょうか?
ここでも、注意ポイントがあります。
それは、ここで、すぐにその『やり方』を求めてしまうと、利益が出せないことが多いです。
そうではなく、まずは自分自身で、『どうなれば、利益を出すことができるのか?』を考えて、実行して、失敗することが大切になります。
なぜなら、失敗する覚悟がないと、『考え方』が変わらないからです。
このように言うと、『えっ、失敗するの?』と、ビックリされます。
しかし、よく考えてみれば分かると思いますが、『今までの考え方』で上手く行くのであれば、何もその考え方を変える必要はありません。
失敗するからこそ、『新しい考え方』に変わるのです。
なので、その失敗から、『どうなれば、今度は利益を出すことができるのか?』を考えて、実行して、また失敗します。
ここでも、『えっ、また失敗するの?』と思われるでしょう。
しかし、これを続けていると、失敗の内容が変わって来て、だんだん『利益が出る考え方』が身に付いて行くはずです。
例えば、
◆利益を出すためには、『低単価よりも高単価の商品』を作るか、組み合わせるかが必要である
◆そのためには、『お客さんが本当に必要な結果』を得てもらわなければいけない
◆それを実現するためには、『お客さんの現状と本当に必要な結果とのギャップ』をハッキリさせなければいけない
◆そのためには、『お客さんの現状をしっかりと聞き取らなければ』いけない
◆そして、密度の濃い対応をするために、『リピートしてもらえる仕組み』が必要である
などなど、『利益が出る』から逆算して、失敗から学んで行くと、『考え方』が身に付いて行くのです。
もちろん、『上手く行くやり方』を、最初から教えてもらえれば、失敗することはないでしょう。
しかし、それでは、一時的にはできても、お客さんが変わったり、商品が合わなくなったりしたら、すぐに対応できなくなるのです。
そうならないために、『新しい考え方』を身に付けなければいけません。
このようにして、『新しい考え方』が身に付くと、例え、需要が停滞して、客数の減少や売上の減少があったとしても、しっかりと利益が出る仕組みができるのです。
『やり方』を求めるのでなく、『考え方』を変えることが、とても大切になります。
そのためには、失敗を覚悟して、自分自身で考えたことを、まず実行してみて下さい。
その結果が失敗であれば、そこからまた考えればいいのです。
そうすると、確実にあなたの『考え方』は、変わって行くことでしょう。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則