こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
『自分は、何のために仕事をしているのか?』
この質問は、今まで何回となくしているのではないでしょうか?
自分自身はもちろん、時には他人からも投げ掛けられることでしょう。
この答えとして、
<例えば>社長さんなら
◆『お金儲けのため』
◆『お店を続けるため』
<例えば>スタッフさんなら
◆『お金のため』
◆『生活するため』
などと答えられることが多いです。
確かに、その通りだと思います。
しかし、本当にそれだけでしょうか?
もしも、それだけだったとしたら長続きせず、すぐに辞めてしまっているのではありませんか?
表面上はそうかもしれませんが、きっと内面は別の理由があるのではありませんか?
<例えば>
◆(A)『お客さんと一緒に喜ぶため』
◆(B)『スタッフさんと一緒に楽しむため』
など、仕事を通じて求めているものは、きっとお金だけではないはずです。
しかし、このような(A)や(B)の基準がお店で曖昧だと、どうしてもお金のために仕事をしていると思ってしまいますよね。
では、もしも、(A)や(B)の基準がハッキリしているお店だったとしたら、どのように共有すればいいのでしょうか?
まず、(A)の『お客さんと一緒に喜ぶため』には、どうすればいいのでしょうか?
<例えば>
お客さんがお店にやって来て、『この商品下さい』と言ったとします。
この時、『はい、分かりました』、『代金は〇〇です』と言いながら、その商品を売ったとしましょう。
これでは、お客さんと一緒に喜べません。
なぜなら、
◆『お客さんの現状が、今どうなっているのか?』
◆『お客さんは、何に困っているのか?』
◆『お客さんに、どんな悩みがあるのか?』
◆『お客さんは、どんな状態になることが、望みなのか?』
これらを全く理解していないのに、商品を売っているからです。
もちろん、『こんなお節介はいらない商品』もあるでしょう。
しかし、そんな商品ばかりでないのも事実です。
だったら、まずは、『お客さんの話をよく聞く声掛けをして、現状を共有する』、必要があるのではないでしょうか?
その上で、
◆『お客さんが求める状態になるには、何をすればいいのか?』
を一緒に考えるのです。
そして、行動してもらった結果が上手く行けば、『お客さんと一緒に喜べる』ことになります。
次に、(B)の『スタッフさんと一緒に楽しむため』には、どうすればいいのでしょうか?
この場合に絶対やってはいけないことは、『否定しないこと』でしょう。
なぜなら、否定する相手とは、一緒に楽しめないからです。
これは、極端な話、相手のためのアドバイスしても、相手から見れば、『否定された』と取られてしまいます。
では、どうすればいいのでしょうか?
これも先程のお客さんの時と同じく、
◆『スタッフさんの現状が、今どうなっているのか?』
◆『スタッフさんは、何で困っているのか?』
◆『スタッフさんに、どんな悩みがあるのか?』
◆『スタッフさんは、どんな状態になることが、望みなのか?』
これらを、まず聞いてあげることが大切です。
そうすると、スタッフさんの現状を共有することができます。
その上で、
◆『今、どんな行動をするのか?』
を確認するだけで、『スタッフさんと一緒に楽しむこと』ができます。
なぜなら、スタッフさんが自分で考えた行動をすることで、結果が出るからです。
もしも、結果が出なかったとしても、現状を共有しているため共感できるので、応援できます。
そして、結果が出た時は、『スタッフさんと一緒に楽しむこと』ができるでしょう。
これらのことから分かることは、
どちらか言うと、『お客さんとは、結果であるゴールを一緒に喜ぶこと』ができます。
一方、『スタッフさんとは、行動であるプロセスを一緒に楽しむこと』ができると言えるでしょう。
そして、そのベースとなる『それぞれの存在』を認めてあげるのです。
どうでしょうか?
もしも、『自分は、何のために仕事をしていますか?』の答えが、
◆(A)『お客さんと一緒に喜ぶため』
◆(B)『スタッフさんと一緒に楽しむため』
どちらか、あるいは両方だったとしたら、もう一度読み返して下さいね。
きっと、何らかのヒントになるはずです。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則