こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
多くのお客さんは、『できることなら、ラクしたい』と思っています。
だから、面倒くさいことや、邪魔くさいことを嫌うのです。
では、一番面倒くさくて、邪魔くさいことは、何でしょうか?
それは、ズバリ、『考えること』です。
例えば、
◆『こんなこと感じたら、これして下さい』
と、行動を促せば、そのことを感じているお客さんの一定数は、『はい、分かりました』と行動してもらえます。
しかし、
◆『こんなこと感じたら、これを考えて下さい』
と、思考を促しても、『えっ、考えるの?』、『面倒くさい、邪魔くさい』となって、行動してもらえないでしょう。
つまり、お客さんに行動してもらいたければ、あらかじめこちらが考えておいて、お客さんに考えさせてはいけないのです。
このようにすることで、
◆(A)『ラクだから、やりたくなるお客さん』には、とても効果があるでしょう。
このことは、例えば、ダイエットで考えると分かりやすいです。
(A)のダイエットが面倒くさくて邪魔くさいお客さんは、『ラクして、何とかやせたい』と思っています。
そんなお客さんに、『ただ横になって寝ているだけで、ダイエットする方法がありますよ!』と伝えれば、『それなら、ラクそう!』と感じて、このダイエット方法に関心を示すのです。
ところが、このような(A)のお客さんばかりではありません。
それは、
◆(B)『ラクでなくても、やりたくなるお客さん』がいるのです。
このお客さんは、『手段はラクでなくてもいいから、目的を叶えたい』と、強く願うお客さんになります。
このようなお客さんに、『なぜ、当店のダイエットがしたいのですか?』と質問するのです。
その答えが、『だって、ここだと、若い頃のようにオシャレを楽しむことができそうだから』とか、『付き合っている彼に、可愛いねと言ってもらえそうだから』だったとしましょう。
そうすると、その目的が優先しているために、『目的を叶えるために、手段はラクでなくてもいい』のです。
このように、お客さんには、次の2つのタイプがあると考えられます。
◆(A)『ラクだから、やりたくなるお客さん』
◆(B)『ラクでなくても、やりたくなるお客さん』
では、どちらのお客さんが、高単価の商品やサービスを買ってくれるでしょうか?
もちろん、(B)のお客さんでしょうね。
なぜなら、(A)のお客さんは、ダイエットがゴールですが、(B)のお客さんは、ダイエットの後がゴールで、そこに喜びや楽しみがあるからです。
だから、例え高くても、その目的を叶えるために行動します。
ここを見極める質問が、『なぜ、当店でダイエットしたいのですか?』です。
これを意識できると、単価がぐ~んとアップしますよ!
ポイントは、手段よりも目的です。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則