こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
お客さんは、『臨場感を感じると、行動しやすくなる』と言われています。
これは、現状のリアルな感じが分かるので、イメージしやすくなるからでしょう。
それが、自分と関係があると、だんだんその気になって、ついつい行動してしまうのです。
『臨場感』とは、まだそうなっていない状況でも、あたかもその場で起こっているかのように、感じてしまうことを言います。
つまり、『臨場感』さえ感じてもらえれば、まだ現実でなかったとしても、お客さんは立ち向かってくれるのです。
では、お客さんに、そんな『臨場感』を感じてもらうには、どうすればいいのでしょうか?
それには、次の3つの『感覚』が必要になります。
それは、
◆(1)『共感』
◆(2)『期待感』
◆(3)『安心感』
この3つです。
(1)の『共感』とは、例えば、『こんなことないですか?』と投げ掛けた時、
『そうそう、あるある』、『その通り!』、『私もそう!』と、感じてもらうことを言います。
このことで、お客さんは、今から知ろうとする内容が、自分事として『イメージ』してくれるのです。
(2)の『期待感』とは、例えば、『こんな結果になる手段がありますよ!』と伝えた時、
『あっ、よさそう!』、『それ、いいかも!』、『へぇ~、すごい!』と、感じてもらうことを言います。
このことで、お客さんが、手に入れたい結果が、現実に近づくため、より『関心』を示してくれるのです。
(3)の『安心感』とは、例えば、『結果につながる原因がこれで、実績はこうです』と、ズバリの根拠を示した時、
『なるほど、そうだったのか』、『それなら、大丈夫!』、『きっと、できる!』と、感じてもらうことを言います。
このことで、お客さんは、その手段を『納得』するので、行動しやすくなるのです。
この3つの『感覚』がタイミングよく揃うと、『臨場感』あふれるシーンが思い浮かびます。
この時、お客さんの『気分』は、良くなるのです。
この『気分』が良くなった状態で、『感情』が少し刺激されると、『行動』を起こしてしまいます。
この『感覚』→『気分』→『感情』→『行動』の流れが、とても有効です。
ちなみに、『気分』と『感情』の違いを少し説明しておきますね。
『気分』とは、自分の気持ちを、自分が勝手に評価した状態の言葉です。
例えば、『ウキウキ』、『ワクワク』、『イライラ』など
これそのものは表情が出ないと、他人にはなかなか分からないことが多いです。
また、『気分』は、通常、短いと数時間、長いと数日続きます。
一方、『感情』とは、自分の気持ちを、他人の目で分かる状態の言葉です。
例えば、『怒り』、『喜び』、『哀しみ』など
これらは、先程の『気分』と違って、他人から見てもすぐに分かります。
また、1つの『感情』は、通常、数秒か、数分しか持ちません。
例えば、買い物をしていてウキウキしている『気分』の時に、ちょっとした喜びの『感情』が刺激されると、すぐに『衝動買い』が起こってしまうのは、『気分』と『感情』の関係を良く表しています。
この辺りをちょっと意識して、お客さんに『臨場感』を感じさせてあげましょう。
そうすると、お客さんは喜んで『行動』してくれるのです。
あなたのお店では、そんな『臨場感』が感じられる仕掛けがあるでしょうか?
もしも、今なかったとしたら、今すぐ、作ってあげて下さいね。
そうしないと、売上げを取り損ねていることになりますよ!
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則