こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
社長さんの多くは、『自分は常に正しい』という前提で行動しています。
なぜなら、そうしないと、すぐに悩んだり迷ったりして、決断ができないからです。
しかし、それが強すぎると、結果が悪くなった時に、腹が立ちます。
そして、『誰が、悪かったのか?』と、自分以外の犯人捜しをするのです。
さらに、『その人のどこが悪かったのか?』、原因探しまでします。
しかし、決して、『自分は常に正しい』という前提を疑うことはしないのです。
だから、今までの前提で、やり方を改善しようとします。
ところが、犯人捜しをしても、原因探しをしても、やり方の改善をしても、結果が良くならないとしたら、やっぱり前提を疑わなければいけません。
そんな時は、『5年後のイメージ』を想像してもらいます。
例えば、
◆(A)『5年後も今のままで、まだやれる』と感じるか?
◆(B)『5年後は今のままでは、マズイ』と感じるか?
自問して、どちらなのかを『直感』で感じます。
5年後で感じられなければ、10年後でもかまいません。
なぜ、『直感』なのかというと、『思考』すると、今までの思い込みが邪魔をしてミスリードしたしまうからです。
その結果、もしも、(A)と感じたのであれば、何も変えず、今の前提でやり方を改善すればいいでしょう。
そして、そのやり方の結果から、また『直感』で感じればいいのです。
もしも、(B)と感じたのであれば、今の前提を疑うことから始めましょう。
そうすると、現状の何気ない出来事に疑問を感じ出します。
例えば、
◆スタッフさん全員がサボらず、一生懸命働いているのに、それでもお金が残らない
◆お客さんに求めやすい価格で提供しているのに、クレームが多い
◆商品には自信があるのに、その良さが伝わらず、リピートしない
など、色々な現状の疑問が見つかるはずです。
そうしたら、今までの前提と違う前提を見つけ出します。
例えば、
今までの前提が、
◆『売上げを上げることを優先する』だったとしましょう。
そうしたら、これからの前提を、
◆『利益を上げることを優先する』に変えるのです。
たったこれだけの前提を変えただけで、やり方が大きく変わります。
例えば、
◆今までは、『安く買うお客さんを中心に集めよう』が、これからは、『高くても買ってもらえるお客さんを中心に集めよう』
◆今までは、『新規のお客さんを積極的に来てもらおう』が、これからは、『リピートのお客さんを積極的に来てもらおう』
◆今までは、『安い商品をできるだけ沢山のお客さんに売ろう』が、これからは、『高くてもお客さんに必要で喜ばれる商品をどんどん提供しよう』
どうでしょうか?
商品だけでなく、サービス内容までが変わるような気がしませんか?
このように前提が変わると、商品やサービス内容が変わって、お客さんに興味が持たれます。
もしも今、結果が良くなければ、『スタッフさん』や『やり方』を疑うのでなく、『前提』を疑ってみて下さい。
そうすると、素直な目で、『現状を疑うこと』ができます。
これができれば、新しい解釈に気付けるので、『正しい前提』が見つかるはずです。
『正しい前提』で、やり方を改善すれば、結果は後からついて来ますよ。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則