店頭看板の事例(食品スーパーの食品添加物) | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。

食品スーパーさんの『食品添加物』に関する気になる店頭看板の事例を紹介します。

【現状の店頭看板の書き方】


 

【コメント】

食品スーパーさんが、『食品添加物』の必要性についてお知らせしている店頭看板です。
 
食品スーパーさんとしたら、なかなか勇気がいることだと思います。
 
なぜなら、世間では『食品添加物』を、悪役と捉えているからです。
 
しかし、都市型の食品スーパーさんの場合、ほとんどの食品は、『食品添加物』無しでは流通できません。
 
この辺りを、まとめて、『伝えたいこと』を、もう少しハッキリさせたいですね。



ちょっと変更すると、もっとよくなるポイントを、下の流れで説明していきます。

『>』が原文。

『→』が説明文。

『◆』が変更文。




【現状看板の文章】

>食は健康
>どちらも安全として
>食品添加物あり、食品添加物なし
>あなたは、どっち派?
>なぜ食品添加物を使用するのか?
>消費者は『安い、便利、キレイ、簡単、美味しい』
>生産者は『早く、安い、大量に!』を求めているから
>食品添加物は体に悪いの?
>食品添加物の安全性は科学的に
>評価されており、1日の許容摂取量を超え
>なければ、安全と言われていますが、組み合わせや
>長期摂取による毒性は十分に検証されていません。
>自然に近いかたちで食べたいと思っても
>食品添加物をゼロにするのはむずかしい・・・
>でも減らすことはできます!そのお手伝いを
>『店名』がさせて頂きます!
 
 
 
→この看板で、『伝えたいこと』は、最後の『自然に近いかたちで食べたいと思っても・・・』のところです。
 
→『食品添加物をゼロにするのは難しいが、減らすことはできる』、『そのお手伝いをさせて頂く』、ここが『一番伝えたいこと』になります。
 
→なので、ここをもっと意識して伝えなければいけません。
 
→では、どうすればいいのでしょうか?
 
→最初が肝心です。
 
→ここは、『お客さんの疑問を代弁してあげる』ことが、一番良いと考えます。
 
→例えば、『食品添加物は、なぜ無くならないのでしょうか?』
 
→このように問い掛けます。
 
→その後に、『理由は・・・』、『目的は・・・』、『もしも全ての食品を無添加にすると・・・』という流れがあると、最後の『伝えたいこと』につながりやすいでしょう。




【変更後看板の文章】

〈例えば〉
◆店頭看板の事例(食品スーパーの食品添加物)
食品添加物は、なぜ無くならないの
でしょうか?
理由は、消費者の『より安く、より
便利に』と、生産者の『より安く、
より大量に』という思惑が一致して
いるからです。
食品添加物の目的は、ズバリ『コス
トダウンと長期保存!』
もしも、全ての食品を無添加にする
と、すぐに傷んだり、カビがはえた
りしてほとんどが流通できません。
できるだけ自然なかたちで食べたい
と思っても食品添加物をゼロにする
ことは難しくなります。しかし、そ
れでも減らすことは可能です。その
お手伝いを当店はさせて頂きます。
『店名』




【今回のポイント】

→『一番伝えたいこと』がハッキリしたら、そこを意識して、最初からそこにつなげて行くことが今回のポイントです。
 
→このように伝えると、『そうよね、ゼロは無理かもね』、『それでも、減らさないとね』となれば、この食品スーパーさんにリピートしてもらえます。
 
→もちろん、『それでも、食品添加物をゼロにしたい』お客さんは、違うお店に行かれてしまいますが、それはそれでいいのではないでしょうか?
 
→全てのお客さんとお付き合いするのは、逆に困難なように感じます。
 
→しかし、『食品添加物の怖さ』は、警戒しなければいけません。
 
→食品を買う時は、少なくとも、『食品表示ラベルに、何が印刷されているか?』は、意識して買われることをおすすめします。
 
→とは言え、法律で『添加物の表示義務がない』項目については、どうしようもありません。
 
→例えば、『家畜のエサ』や『油』に使われている、『遺伝子組み換えの農産物』がそうです。
 
→これらは、『食品表示ラベルに表示義務』がありません。
 
→なので、すでに日本でも大量の『遺伝子組み換えの農産物』が加工用に使われています。
 
→だから、『ゼロにはできませんが、減らす工夫』が大切なのです。



こんな感じです。

店頭看板の書き方はいろいろあります。

納得のいくところだけ、採用いただければありがたいです。


最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則