こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
社長さんは、『結果』を重視し、従業員さんは、『過程』を重視すると、言われています。
これは、社長さんにとって数字などの『結果』は、分かりやすく、客観的事実として評価しやすいからです。
一方、従業員さんにとっては、『結果』も大切ですが、経験値などの違いから、自分に合った『過程』が大事になります。
『過程』は、分かりにくく、主観的な解釈が入りますが、実感が伴うので、自分に合ったやり方の方が楽しみながらできるので、重視するのです。
このように『立場』が違うと、『結果』と『過程』の捉え方が変わって来ます。
では、これを『役割り』で見てみると、どうなるでしょうか?
<例えば>
『結果』を、自動車で例えれば、『ハンドル』で、方向性を示します。
一方の『過程』は、自動車で例えれば、『エンジン』で、推進力になるでしょう。
このように考えれば、どちらが欠けても、上手く行かないことが分かります。
では、これらの『結果』と『過程』の関係はどうでしょうか?
<例えば>
◆(1)自動車でドライブし、A点からB点にゴールする計画を立てる場合
B点が、『結果』となります。
そして、A点からB点までが、『過程』です。
このように、通常『結果』と『過程』を考えます。
しかし、この考え方で計画すると、『いかに早くゴールであるB点に着くか?』を、一番に考えることが多いです。
途中で、『楽しむ』という要素は少ないことでしょう。
『とにかく、ゴールすればいいのだ、後は、着いてから考えよう』と、なりやすいです。
『ゴールに着くこと』が目的ならば、これでも構いません。
しかし、『ドライブを楽しむこと』が目的なら、これではダメなのです。
では、どうすればいいのでしょうか?
それには、
◆(2)自動車でドライブし、A点からC点までのコースを計画する場合
A点からC点までが、『過程』です。
その途中に、B点の『結果』を設けます。
例えば、A点とC点が『自宅』で、B点が『目的地』としましょう。
こうすると、先程の(1)と、何が違うのでしょうか?
『目的地』の結果であるB点は、同じです。
しかし、それは、『過程』の中にあり、その間を『楽しむ』ことが、本来の目的になります。
この考え方で計画すると、『B点の目的地に早く着こう』と、考えなくなることでしょう。
それよりも、途中にある、『楽しむスポット』に、寄り道した計画を立てるかもしれませんね。
もちろん、B点の『目的地』でも、しっかり楽しみます。
これは、ドライブのお話しですが、ビジネスでも同じです。
本来の目的は、『仕事を通じて、お客さんの役に立つことで、一緒に喜び楽しむこと』が、ビジネスの目的だと考えます。
しかし、(1)の考え方では、売上げなどの『結果』を意識し過ぎて、達成したとしても『楽しめない』ので、ストレスが溜まり過ぎ、続けて『結果』を達成することができないのです。
(2)の考え方では、『結果』を意識せず、自然にさりげなく、普段の行動ができるので、続けて『結果』が達成されやすくなります。
なので、このような(2)の仕組みを理解している社長さんは、従業員さんに、普段の行動がもっと楽しく、もっと面白くなる仕掛けをしています。
そのことで、従業員さんは、日々の仕事が楽しく、面白く、できるのです。
しかし、(2)の仕組みを理解していない社長さんは、(1)をやらなければいけないと思い込んでいます。
そして、『とにかく、結果が全てだ』と発破をかけて、売上げなどの『結果』の達成にムキになるのです。
でも、どんなに社長さん一人がムキになっても、『結果』を達成し続けることは困難なことでしょう。
あなたは、どちらの社長さんでしょうか?
もしも、(1)の考え方で、今、上手く行っていいないのなら、(2)の考え方をしてみて下さい。
きっと、変化があるはずです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則