こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
◆『いい人がいない』と嘆く、社長さん
◆『いい職場がない』と悩む、従業員さん
このように両方がそれぞれ困っている声をよく聞きます。
どうしてこのようなことになるのでしょうか?
原因の1つは、『求人情報の伝え方』にあると思います。
<例えば>
今の求人情報で伝えられている情報は、主に、『お金』と『時間』だけ。
『何時間働けば、いくらのお金がもらえる』という労働条件が、一番大きく伝えられています。
その他は、『簡単な作業内容』が書かれているだけです。
つまり、判断基準が、『お金』と『時間』だけしかありません。
働く側の従業員さんも、雇う側の社長さんも、同じ基準です。
なので、求人情報の反応が悪いと、『時給』や『給与』を上げようとします。
そうすると、効率よく『お金』が欲しい従業員さんが集まって来ることが多いでしょう。
極端な話、そのような人達は、『お金』さえもらえばいいと判断することが多いのです。
雇う側が、そのような人達でもいいので、来て欲しいと思っているのなら、それでもかまいません。
しかし、現実は、そうではないと思います。
だから、『いい人がいない』と、社長さんが嘆くのです。
一方の働く側の従業員さんも、『お金』と『時間』の条件だけで求人しておいて、後から、『あれもしろ、これもしろ!』と言われても困ってしまいます。
だから、『いい職場がない』と、悩み、そのうち辞めて行くのです。
どうでしょうか?
このように、今の求人情報の伝え方を変えない限り、求人の問題は無くならない思いませんか?
では、どのように求人情報を伝えればいいのでしょうか?
もちろん、『お金』と『時間』の情報は不可欠です。
しかし、それ以外の情報もハッキリと伝える必要があります。
その情報とは、
◆(1)『どんな仕事をしてもらうのか?』
◆(2)『どんな人に働いてもらいたいのか?』
この2つです。
(1)の『どんな仕事をしてもらうのか?』は、最初に、『仕事の意味づけ』をしておきます。
できれば、次の3つを伝えたいですね。
◆(A)『あなたが、何をする仕事なのか?』(作業の提供)
◆(B)『お客さんに、何ができると約束する仕事なのか?』(お役立ちの提供)
◆(C)『あなたが、何を手に入れられる仕事なのか?』(お金以外の価値の取得)
これらのことをハッキリさせた上で、(2)の『どんな人に働いてもらいたいのか?』を呼び掛けます。
できれば、『それって、私のこと』と思うくらい、現実味を持たせた呼び掛けがいいですね。
現実味があればあるほど、従業員さんと共感しやすくなるので、求人の反応がよくなります。
お店は、『お金』を稼ぐところであることに、変わりはありません。
しかし、それだけの人では、お店が求めている仕事がだんだんできなくなっているのも事実です。
であれば、『お金』を稼ぐだけでなく、『お店で働く意味』をハッキリさせて、それを実践してもらえるような伝え方が必要だと思います。
求人情報を伝えるスペースは限られていますので、あまり多くのことは書けないでしょう。
それでも、『お金』と『時間』、『働く意味』と『現実味のある呼び掛け』があれば、従業員さんは、今よりもっと判断しやすくなるはずです。
また、冒頭のようなミスマッチも起こらなくなるので、求める人材と出会いやすくなると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則