こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
お客さんに、なぜ問い掛けなければいけないのでしょうか?
問い掛けることが当たり前になっているお店でも、あまり考えたことがないと思います。
どうしてでしょうか?
それは、目の前のお客さんの多くは、『今の自分が、どんな状態なのか?』、ほとんど分かっていないのです。
こんなことを言うと、『えっ!』と思うかもしれませんね。
でも、本当のことなのです。
今の状態をそのまま続けていたら、どんな悪い結果になるのか?
今の状態をスグに改善したら、どんな良い結果になるのか?
分からないし、気付かないのです。
もちろん、想像もできません。
だから、今の状態に疑問を持ってもらうために、問い掛けるのです。
これは、ただ商品が売りたいから問い掛けるのではありません。
お客さんに、今の状態を分かってもらい、気付いてもらいたいから問い掛けるのです。
では、どのように問い掛ければいいでしょうか?
お客さんは、今の状態も、未来の状態も、分からないし、気付きません。
なので、一番問い掛けやすいのが、『過去のことでの問い掛け』です。
唯一、過去のことは経験がありますので、分かります。
この過去のことでの問い掛けで、今の状態に疑問を持ってもらうことがポイントです。
そうすると、過去を思い出して、『自分事』として考えます。
この『自分事』として考えてもらうことが、とても大切です。
これをやらないと、全てが『他人事』として、そのまま流されてしまいます。
ところが、『自分事』と意識すると、今度は、無意識にその先を考えようとするから不思議です。
例えば、クリーニング店さんで、『夏服の汗』についての店頭看板の事例でお話しします。
<ここから>
◆『過去のことでの問い掛け』
『一度着ただけだから、大丈夫!』と、そのまま仕舞い込むことはありませんか?
◆『未来からの警告』
たった一度でも汗をかいた夏服は、放っておくと変色します。
◆『未来を想像』
来シーズン、『どうしよう、もう着れない!』と後悔する前に
◆『現状の行動の促し』
仕舞い込む時は、『汗抜きクリーニング』をしておくと安心ですよ!
<ここまで>
このように、『過去のことでの問い掛け』によって、過去に同じ経験をした人は、『自分事』になるのです。
そして、『未来からの警告』によって、『このままではマズイのかも?』と、『今の状態に疑問』を持ち始めます。
さらに、『未来を想像』した事柄が、過去に同じ経験があったとしたら、『何とかしなければ!』と気付くのです。
そうなった状態で、『現状の行動の促し』をすれば、すんなり行動してもらえます。
このような流れを作らずに、
<ここから>
仕舞い込む前は、『汗抜きクリーニング』がおすすめです。
<ここまで>
と、現状の行動の促しだけをやったとしても、全て『他人事』として、そのまま流されてしまいます。
そうならないために、最初の部分で、問い掛けるのです。
これが、何のために問い掛けるのかの理由になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則