こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
『考えるな、感じろ』
これは、映画『燃えよドラゴン』の冒頭のシーンで、主演の『ブルース・リー』さんが、弟子との稽古シーンに発した『教えの言葉』です。
ワザを出す時は、頭で考えながら動くと、素早く動けないので、『相手にスキを与えてしまう』と言っています。
そうならないために、何度も何度も反射運動をして、『考えなくても動けるようにしろ』という教えです。
それが、『考えるな、感じろ』になります。
確かに、ワザなどのスキルを身に付ける時や習慣化する時には、とても有効な教えとなるでしょう。
しかし、何かを決断するような場合は、必ずしも有効とは限らないのです。
この『考えるな、感じろ』という教えに、もしも付け加えるとしたなら、『考えるな、行動して感じろ』となります。
これを買い物の行動で例えると、『衝動買い』がそれにあたるでしょう。
事前に何も決めずに、お店に行き、『これいいかも』と感じたものを買うのです。
どうでしょうか?
あなたもそんな『衝動買い』を何回もしたことでしょう。
『衝動買い』は、好き嫌いの感情ベースで買い物をするので、『かわいい』、『素敵』とワクワク感を期待して行動してしまうのです。
しかし、『衝動買い』は、買った瞬間はワクワク感がありますが、持続しない特徴があります。
なので、中には、『何でこんなものを買ってしまったのだろうか?』と後悔することもあるのです。
これが、感情をベースによる『買う気にさせる売り方』の弊害になります。
一瞬の感情を刺激して、商品を売っても、持続しないのです。
持続しないだけでなく、ひどい場合は『だまされた』と感じられて、不信がられることにもあります。
しかし、『感情をベース』に商品を売っているお店は、このことに気付かず、そのやり方で売り続けているのです。
なので、再度買ってもらうために、再度感情を刺激し続ける必要があります。
手っ取り早い話が、『割引き』です。
『割引き』は、多くの人の感情を刺激できます。
しかし、それは一瞬の刺激なので、継続しないのです。
では、『感情をベース』に商品を売ることで、弊害があるとしたら、どうすれいいのでしょうか?
それは、感情で『買う気』を起こさせるだけでなく、理性で『買う理由』や『買う目的』を納得させるのです。
『なぜ、その商品を買う理由があるのか?』
『私がその商品を買うのは、どんな目的のためなのか?』
この『買う理由』や『買う目的』を、感情でなく理性で納得してもらえると、買った瞬間だけでなく、その後も継続してもらえるのです。
これを、『目的買い』と言います。
昔は、『目的買い』してもらうために、『買う理由』や『買う目的』を伝える情報提供がとても困難でした。
しかし、今は、『スマホの普及』などもあり、簡単に伝えることができるような環境になったのです。
その気になれば、いくらでも『買う理由』や『買う目的』は発信できます。
感情を刺激して『買う気』にさせることも大切ですが、『買う理由』や『買う目的』を発信して、理性で納得してもらうのはもっと大切になって来ているでしょう。
『なぜ、買う理由や買う目的を発信しなければいけないのか?』
『その情報を発信するのは、どんな目的のためなのか?』
ここを一度考えてみて下さい。
そして、理性で納得出来たら、後は行動して、『考えるな、感じろ』です。
行動することで、その結果を感じて下さい。
きっと、今までと違うスキルが身に付いていると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則