『おいしい』と感じるのと『身体にいい』と考えるのは違う、ではどう違うのか? | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

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もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



あなたは、『おいしい』と感じて食べるのと、『身体にいい』と考えてから食べるのと、同じ食べることでも違うことはありませんか?

できれば、『おいしい』ものを、『身体にいい』からと言って食べたいでしょう。

しかし、現実はそうではありません。

大抵は、『おいしい』から、『身体に悪い』くても食べ過ぎてしまうことが多いです。

どうして、こんなことが起こるのでしょうか?

それは、『感じ方』と『考え方』が違うからです。

逆に、どんなに『身体にいい』と分かっていても、『おいしくなければ』食べたくありません。



どうでしょうか?



お客さんも同じで、『感情』で感じて欲しくなたったり、『理屈』で考えて行動したりするのです。

つまり、頭の中が二重構造になっています。

なので、どちらか一方だけではなく、両方が揃わないと商品を買ってもらえないのです。


◆感情とは?

先程の『おいしい』とか『まずい』など、『好き』や『嫌い』で判断して、『こんな感じだから、〇〇です』となる『感じ方』です。

例えば、『好きなものを買って、嫌いなものを買わない』など。


『好き』、『嫌い』の他には、『快楽』や『痛み』で判断する場合もあります。

例えば、『快楽を得るために商品を買って、痛みが伴う商品は買わない』とか。


このように、『感情』は、その場で感じたままに判断します。

なので、『感情』だけで、商品を買ってもらえる場合は簡単です。

例えば、『衝動買い』などは、その典型になります。


しかし、実際は、『衝動買い』を邪魔するものがあるのです。

それが、『理屈』になります。



◆『理屈』とは?

『ルール』や『常識』、『思い込み』など、過去の出来事から作られた『考え方』です。

通常、この『理屈』が、『感情』を抑え込みます。


例えば、ここに、『好きなもので、快楽を得られる商品』があったとしましょう。

そして、それを欲しいという『感情』が起こったとします。

しかし、それが、『無駄遣い』と『理屈』で考えたら、その商品は買えないのです。

例えば、『まだ使えるものがあるのに、新しいものを買っては、もったいない』と考えてしまいます。



このように、『ルール』や『常識』、『思い込み』などの『理屈』は強力です。

でも、お客さんの解釈である『買わないルール』が強ければ、『感情』は『理性』で抑え込まれてしまいます。


そうなると、そんなお客さんに商品を買ってもらうことはできないのです。



では、どうすればいいのでしょうか?



そんな時は、『感情』と『理性』の両面からのアプローチが必要になります。


◆『感情へのアプローチ』

『感情へのアプローチ』とは、例えば、お客さんの『ラクしたい』、『安心したい』、『楽しみたい』、『認められたい』などの欲望を刺激するようにアプローチです。

これは、お客さんが抱えている問題や、置かれている事情がハッキリ分かれば、意外と簡単にアプローチできます。



問題は、次のアプローチです。

◆『理屈へのアプローチ』

これが、結構、困難になります。

なぜなら、先程も言ったように、お客さんの解釈が『買わないルール』であれば買ってもらえないので、お客さんの解釈を変えてもらわなければいけないからです。


では、お客さんに解釈を変えてもらうには、どうすればいいのでしょうか?


『ルール』や『常識』、『思い込み』などの『理屈』には、それのもとになる基準があります。

例えば、『損得』や『善悪』などがそうです。

この『損得』や『善悪』などを基準に、『ルール』や『常識』、『思い込み』などは作られていることが多いでしょう。


なので、これらの基準の視点を変えることで、解釈を変えていくのです。


例えば、今、『善』と思い込んでいる現状が、実は、大きな『損』をしていると、疑問を持ってもらいます。

そして、『悪』と思い込んでいることが、実は、もっとも『得』することだと、裏付けを示して気付いてもらうのです。

これを納得すると、お客さんは『勘違い』していたことに気付きます。

そうなると、お客さんの解釈が変わるのです。


例えば、『今まで、正しいと思ってやっていても上手く行かないのは、実は、あなたの常識が間違っているからなのです』

このように、言われたら、『確かに、上手く行かないのは事実なので、自分の常識が間違っているかもしれない』と、現状に疑問を持つことになるでしょう。

例えば、『そこで、あなたが非常識と思う、こんなやり方をすれば、こんな結果になりますよ』

と言われて納得すれば、『そうかもしれない』と、『勘違い』に気付くのです。




どうでしょうか?




このように、お客さんに商品を買ってもらうには、『感情』と『理屈』の2つのアプローチが必要なのです。

お客さんの『感情』を刺激し、お客さんの『ルール』を変えることができるようになれば、商品は簡単に売れて行くことでしょう。

もしも、商品が売れなくなったら、『感情』と『理屈』の2つのアプローチを考えてみて下さいね。



最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則