お客さんは手段が欲しいわけではない | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



以前のブログ記事で、『 冷やし中華はじめましたは、店頭看板の基本中の基本 』と書きました。

この中で、

◆(1)『今、何ができるのか?』

◆(2)『誰に伝えればいいのか?』

この2つが大切であると伝えました。


つまり、『誰に、何ができるのか?』が基本中の基本と言えるのです。


では、これを応用するとどうなるでしょうか?

基本である『何ができる』とは、『手段ができる』と言っています。

以前の事例で言えば、『冷やし中華ができる』となるのです。

だとすると、応用は何でしょうか?

応用とは、『手段による、結果ができる』と言えるでしょう。


先程の事例で例えるならば、

『夏バテでも食べることができる』

『冷やし中華はじめました』となります。


どうでしょうか?


このように、お客さんに『商品を売る』場合、『手段ができる』と言うよりも、『結果ができる』と言う方が、お客さんを刺激できます。

なぜならば、お客さんは手段が欲しいのではなく、結果が欲しいからです。


ここを理解して共感できないと、どうしても『手段ができる』と、商品中心のお知らせになってしまいます。

ただし、例外として『冷やし中華』のように、季節のタイミングを知らせる場合は、『手段による結果』よりも、『手段のタイミング』の方が重要になることが多いでしょう。


なので、『冷やし中華はじめました』は、毎年、お客さんを刺激できるのです。


では、『結果ができる』と伝えるだけでいいのでしょうか?

『いいえ』、そうではありません。


なぜなら、『どんなに良い結果ができる』と伝えても、それが欲しくないお客さんには、何の興味もないので、大きなお世話だからです。

なので、その結果が欲しいお客さんに伝える必要があります。


そこで大切になるのが、『誰に』です。

『こんな悩みや望みがあるお客さんに』と、その結果が欲しいと思われる条件付けをします。

そうすると、そのお客さんには、刺激することができるのです。


ただ、伝え方として注意するポイントがあります。

例えば、次の2つの伝え方の違いは何でしょうか?

◆(A)『この手段を手に入れると、こんな結果になりますよ』

◆(B)『こんな結果を手に入れるために、この手段が必要です』


同じことを言っているようですが、(A)と(B)とは、立場が違います。




どう違うと思いますか?




一度考えてみて下さい。




言葉にすればちょっと順番が違うだけですが、立場が違うと伝わり方が全く違うので、結構重要です。

この場合、(A)は、『お店の立場』で伝えています。

それに対して、(B)は、『お客さんの立場』で伝えているのです。



どうでしょうか?



微妙なニュアンスの違いですが、立場が全く違うと思いませんか?



『誰に、何ができるのか?』は、基本中の基本です。

その応用としては、『お客さんの立場』になって、『どんな良い結果ができるのか?』を、まず考えます。

そして、『その結果を、どんなお客さんが欲しいと思うのか?』まで膨らませるのです。

これらがハッキリすると、お客さんの方から、『これ下さい』と求めてもらえます。



お客さんが欲しいのは、『手段でなく、結果である』、このことを意識すると伝え方が、ごろっと変わって来るはずです。



最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則