客単価を上げる魔法の言葉とは? | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

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もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



客単価が高いほど売上げが作りやすくなりますし、その手段も広がります。

では、どのようにして客単価を上げればいいのでしょうか?

いろいろありますが、今日は簡単な方法をお話しします。


それは、客単価を上げるには、『魔法の言葉』を使えばいいのです。

『魔法の言葉』とは、次の2つになります。

◆(1)『どうされましたか?』

◆(2)『どうされますか?』


この2つです。


この2つの言葉を、タイミングよく使うことができれば、客単価を上げることができます。


『えっ、たったそれだけ?』


と思われたかもしれませんね。

でも、意外と上手くいくんですよ。


ちょっとだけ説明すると、

(1)の『どうされましたか?』は、お客さんに『ヒアリングする』時の声掛けの1つになります。

『どうされましたか?』で、お客さんの事情を聴くのです。


そして、(2)の『どうされますか?』は、お客さんを『クロージングする』時の声掛けの1つになります。

『どうされますか?』で、お客さんに選んでもらうのです。




<例えば>

美容室さんの場合でお話しします。


◆お客さんから、『ちょっと髪をすいて欲しいのよ』と言われたとしましょう。

この場合の『すいて欲しい』とは、『髪の毛の量を減らして欲しい』という意味だと思います。

この時、

→スタッフさんが、『ハイ分かりました』、『ちょっとすいておきますね』と、答えて、髪の毛の量をすきハサミですくことが多いです。

でも、本当にこれでいいのでしょうか?

スタッフさんは先程、『ハイ分かりました』と言いましたが、一体、お客さんの何が分かったのでしょうか?

もちろん、お客さんが、『髪をすいて欲しい』ということは分かったと思います。

しかし、『何をして欲しいのか?』は分かったとしても、『なぜして欲しいのか?』が全く分かっていないのです。

ここがとても大切なポイントになります。

なぜなら、『なぜして欲しいのか?』の内容によって、『何をして欲しいのか?』が変わるからです。

この『なぜして欲しいのか?』を理解するために、魔法の言葉の(1)の『どうされましたか?』と声掛けをします。



例えば、先程の会話の場合ですと、

◆お客さん『ちょっと髪をすいて欲しいのよ』

→スタッフさん『どうされましたか?』 魔法の言葉(1)

◆お客さん『実は、私の髪、すぐに広がってしまうの』、『それで、髪の毛をすいて広がらなくして欲しいの』

→スタッフさん『なるほど、それですいて欲しいとおっしゃられたのですね』

→スタッフさん『確かに、すくことで広がりを防ぐことはできます』

→スタッフさん『しかし、それだとヘアスタイルが限られてくるので、できればヘアートリートメントをして広がりにくい髪質に変えられた方がいいと思いますよ』

◆お客さん『あら、そうなの』

(スタッフさんからのアドバイスに、関心を示し、黙って考える)

→スタッフさん『シャンプーの時に一緒にできますので、そんなに時間もかかりません』

→スタッフさん『いろいろなヘアースタイルが楽しめると思いますよ』

→スタッフさん『どうされますか?』 魔法の言葉(2)

◆お客さん『じゃあ、お願いしてみようかしら』



もちろん、全てがこのようになるとは限りません。

しかし、このようになることが多いのも事実です。



このように(1)の『どうされましたか?』でヒアリングして、それに合わせたアドバイスをした後に、(2)の『どうされますか?』とクロージングすれば、『ヘアートリートメントをすること』ができます。

この流れでおすすめすると、お客さんは売り込まれたとは感じません。

それよりも、むしろ感謝されて、喜ばれることが多いです。

もしも、こちらのアドバイスを選んでもらえなかったとしても、最初の要望通り、『髪すいておきますね』と言えば、違和感を感じられることもありません。




どうでしょうか?



『魔法の言葉』



覚えておいて損はないですよ。



最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則