こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
先日のブログ記事『 関係性で売るってどういうこと? 』の中で、『商品を売る』時に、『独自性で売る』、『必要性で売る』、『関係性で売る』という話をしました。
商品には、『商品のウリの強さや特徴』によって、売り方に違いが出るという内容です。
今回は、ちょっと違った視点でお話ししたいと思います。
ちょっと違った視点とは、『営業プロセス』の流れから見た視点です。
『営業プロセス』とは、一般的に次の4つのプロセスがあると言われています。
◆(1)『アプローチ』(接近)
◆(2)『ヒアリング』(調査)
◆(3)『プレゼン』(提案)
◆(4)『クロージング』(決裁)
この4つのプロセスの流れで、『商品を売る』と考えるのです。
これを下のそれぞれの場合で考えてみたいと思います。
◆(A)『独自性で売る』
◆(B)『必要性で売る』
◆(C)『関係性で売る』
配分とは、『どれだけ時間やお金をかけるのか?』です。
まず、
◆(A)『独自性で売る』
この商品の強いウリがあって、『独自性』がある場合です。
ここでしか買えない商品なので、(3)の『プレゼン』を、しっかり行うことさえできれば、(4)の『クロージング』は比較的やりやすいでしょう。
しかし、極端に『独自性』が強すぎる場合は、(1)の『アプローチ』や(2)の『ヒアリング』がまったくできないことになります。
なぜなら、ほとんどのお客さんが知らない商品だからです。
なので、配分は次のようになります。
(1)『アプローチ』0%
(2)『ヒアリング』0%
(3)『プレゼン』90%
(4)『クロージング』10%
この通り、(3)の『プレゼン』で90%が決まるのです。
こんな場合に有効なのが『プレスリリース』になります。
『プレスリリース』を使って、いかに多くのお客さんに、『プレゼンできるか?』がポイントと言えるでしょう。
しかし、これを行わないところが多く、ほとんどの商品が、全く知られずに消えていくこともあります。
次に、
◆(B)『必要性で売る』
商品に強いウリはないが、特徴に必要性がある場合は、お客さんの悩みや望みの『タイミング』に合わせた、(3)の『プレゼン』ができれば売りやすくなります。
しかし、必要性があったとしても、『今すぐ、決めるかどうか?』迷うお客さんが多いため、(4)の『クロージング』が重要になるのです。
なので、配分は次のようになります。
(1)『アプローチ』10%
(2)『ヒアリング』20%
(3)『プレゼン』30%
(4)『クロージング』40%
この通り、(4)の『クロージング』の差が、結果の差となることでしょう。
最後に、
◆(C)『関係性で売る』
これは、どちらか言うと、商品に強いウリはないが、『お客さんの好み』に対応する場合に有効です。
探せば一杯あるのだが、その中から自分にピッタリの商品を、『どう選べばいいのか?』が分からない時に、関係性が強いと売りやすくなります。
この傾向は、趣味の品とか嗜好品などに多いですね。
なので、配分は次のようになります。
(1)『アプローチ』40%
(2)『ヒアリング』30%
(3)『プレゼン』20%
(4)『クロージング』10%
先程の『必要性で売る』場合と、真逆の配分であることに気付きます。
これは、(1)の『アプローチ』と、(2)の『ヒアリング』がしっかりしていなければ、関係性が持てないからです。
この2つがしっかりしていると、『信頼関係』が生まれます。
なので、『信頼のあるあなたが選ぶ商品なら、どれでも構わない』となりやすいでしょう。
どうでしょうか?
それぞれのウリや特徴を持つ商品には、それに合った商品プロセスの配分があるのです。
その配分に合わせて、時間とお金をかければ、とても売りやすくなると思います。
では、あなたの商品にはどんなウリや特徴がありますか?
一度確認してみて下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則