再来店しないお客さんばかり集めてどうするのですか? | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



お客さんには、大きく2つのタイプに分けられると思います。

◆(A)『再来店するお客さん』

◆(B)『再来店しないお客さん』

この2つのタイプです。


(A)の『再来店するお客さん』の中には、『リピーター客』と言われる、毎月必ず来店されるお客さんがいます。

このリピートしてくれるお客さんが多いほど、お店の経営は安定するのです。


一方、(B)の『再来店しないお客さん』の中には、1回か2回来店されて、その後はもう来店されないお客さんがいます。

お店の事情によっても違いますが、そんな1回か2回のお客さんが、50%も占めているお店も多いです。

50%と言えば、経営上、見捨てておけない比率ですので、1回か2回しか来ないと分かっていても、どうしても集めてしまいます。



しかし、そんな(B)の『再来店しないお客さん』ばかり集めてどうするでしょうか?



でも、これには事情があります。

それは、(A)の『リピートしてくれるお客さん』が少ないからです。

もしも、(A)の『リピートしてくれるお客さん』が多ければ、経営上(B)の『再来店しないお客さん』を当てにしなくてもよくなります。

しかし、現実はそうでないから、(B)のお客さんを集めざるを得ないのです。



では、『なぜ、お客さんに再来店してもらえないのでしょうか?』



理由を3つあげます。


◆(1)お客さんが『お店を忘れている』

◆(2)お客さんに『来店する理由がない』

◆(3)お店に『会いたい人がいない』

この3つです。


(1)のお客さんが『お店を忘れている』のが、再来店されない1番の理由だと思います。

お客さんは、別にお店がイヤだから来ないのではないのです。

来店時に満足していても、時間が経つと忘れてしまいます。


(2)の『来店する理由がない』について、リピートしてくれるお客さんには、毎月1回以上、来店する理由があります。

しかし、その理由に気付いていないお客さんは、来店しなくてもいいと思っているのです。


(3)の『会いたい人がいない』は、最近とても重要なポイントだと思っています。

なぜなら、お店に来ることが、ただ商品やサービスを買いに来るだけではないようになっているからです。

お店のスタッフさんと会って話をすることを楽しみにしているお客さんが増えています。

他愛のない話をしたり、ちょっとアドバイスをもらったり、とにかく楽しく話がしたくて来店されるのです。

そんなお客さんは、わざわざ手土産まで持って来られます。

どうでしょうか?

そんなお客さんが、あなたのお店でも増えていませんか?




まだまだ他にも理由はありますが、このような理由が分かれば、それに対して対策を打てばいいのです。


<例えば>
(1)の『お店を忘れている』のなら、『お礼状』や『ご無沙汰はがき』に、前回のエピソードを一言書いて送れば、思い出してもらえます。


<例えば>
(2)の『来店する理由がない』のなら、季節に合わせて考えられるトラブルや悩みの出来事、その解決策などを、『きっかけ作りはがき』に書いて送れば、来店のきっかけになるでしょう。


<例えば>
(3)の『会いたい人がいない』のなら、個人としてのつながりを持つために、個人のお客さんだけのための商品メニューを、先程の『お礼状』と合わせてお送りすればいいと思います。

また、『ブログ』や『ニュースレター』を使って、近況や最近の出来事をお知らせすることもできるのです。


他にも対策はあると思いますが、再来店されない理由を考えて、それに対して行動することが大切だと思います。



このようにして、(A)の『再来店するお客さん』を増やしていくことで、(B)の『再来店しないお客さん』を集めようとしなくてもよくなるのです。

そうなると、1回か2回しか来ないお客さんを集めるのでなく、毎月1回以上リピートしてくれるお客さんを集めるお店に変わって行きます。

あなたのお店に、1回か2回しか来ないお客さんは何人いますか?



最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則