客数と客単価の意味を知ると売上げが上がるとは? | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

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もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



以前のブログ記事、『 今月の目標は?と、聞かれれば何と答えますか? 』で、売上げの中身を目標にしましょうと、書きました。

中身とは、売上げを作るためによく使わる式、『売上げ=客数 × 客単価』の中の『客数と客単価』のことです。

今回は、それらを目標にした後のことを、もうちょっと書いて行きます。


まず、この式の持つ意味づけからのおさらいです。

この式には、どんな意味づけができるでしょうか?


◆まず、『客数』の意味づけ

例えば、『お客さんとお話した回数』を『客数』の意味づけとします。

そうすると、新規のお客さんやリピートのお客さんとお話しする機会を増やそうとするのです。


◆一方、『客単価』の意味づけ

客単価とは、お客さんが1回の来店で使った価格の合計を言いますが、『その時、その価格を支払ってもいいと、感じる価値』で決まると考えると、この『お客さんが感じる価値』を、『客単価』の意味づけすることができるでしょう。


また、この『感じる価値』にレベルを付けるとすれば、次のようなレベルも考えられます。

<例えば>

(1)『処理レベル』 価値1倍

(2)『満足レベル』 価値2倍

(3)『感動レベル』 価値4倍


このようなレベルで、『感じる価値』の倍数を決めたとしたら、『客単価』も、『感じる価値』レベルによって高くなっていくと言えないでしょうか?



つまり、売上げとは、『お客さんとお話しした回数』と、『お客さんが感じた価値』を掛けたものであると意味づけするのです。



単に数字だけで見ていたら売上げは見えませんが、このように数字を意味づけしてみると、そのために『やること』が見えて来ませんか?


では、もしも、あなたが社長さんだとして、『お客さんとお話しした回数』を増やすために、何をしているでしょうか?

ひょっとして、『お客さんは黙って来て、黙って帰るものだ』と考えていたら、全く、『お客さんとお話しする努力』をしていないことになります。

また、もしも、あなたがスタッフさんだとして、『お客さんは必要なこと以外は話さないし、聞かない』と思っていたら、スタッフさんも、全く、『お客さんとお話しする努力』をしていないことになるでしょう。



どうでしょうか?



ちょっと意識すれば、『お客さんとお話しする努力』はできます。

しかし、何も意識しなければ、ただの作業だけで終わるのです。

念のために言っておきますが、『お客さんとお話しする努力』とは、『売上げを上げるための努力』ではありません。

『売上げを上げたい』のでなく、あくまでも、『お客さんとお話ししたい』と思う気持ちを伝えることです。




また、『お客さんが感じる価値』を高めるために、何をしているのでしょうか?

それをするために欠かせないのが、『お客さんへの聴き取り』です。


◆『目の前のお客さんは、どんな事情で何に困っているのでしょうか?』

◆『そして、そのことをどう感じているのでしょうか?』


これらのことが分からないと、ただお客さんが言われるままに、処理をするだけに終わります。

そうすれば、『お客さんが感じる価値』は、『処理レベル』の1倍でしかありません。


そうではなく、『どうすれば、お客さんに満足しれもらえるだろうか?』と考えて、『満足レベル』に上がれば、価値は2倍になる可能性が出て来ます。


さらに、『お客さんに驚いてもらうくらいの感動を与えるにはどうすればいいのだろうか?』と考えて、『感動レベル』になれば、価値は4倍に跳ね上がるのです。



もちろん、全てのお客さんに意識する必要はありません。

しかし、最初に、お客さんから事情を聴き取っていれば、誰に、どのレベルの価値が必要なのかが、だんだん分かってくるようになります。



どうでしょうか?



まずは、意識すればすぐにできる、『お客さんが感じる価値』を高めることから始めて下さい。

そして、『お客さんが感じる価値』を2倍、4倍と高めることができれば、客単価が上って、たとえ、客数が下がったとしても売上げを上げて行くことはできます。


その上で、『お客さんとお話しする回数』を増やして行けば、さらに、売上げが上がり出す可能性がぐ~と高くなるでしょう。

どうか、客数と客単価の意味づけを意識して、実際にそのための努力をやってみて下さい。

きっと、売上げに良い影響して来ると思いますよ。




最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則