付加価値をおすすめする上手な声掛けとは? | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

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もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



客単価を上げる1つの方法として、付加価値をおすすめすることがあります。

あなたは、この付加価値をおすすめする際に、上手に声掛けする流れがあることをご存知でしょうか?

漫才などの台本で使われている流れでもあります。


それは、(A)の『ツカミ』→『フリ』→『オチ』という流れです。


この流れを知らなくて、付加価値をおすすめする場合、大抵、『オチ』から話してしまいます。

『オチ』とは、『この商品いかがですか?』と、お客さんに判断を迫る問い掛けです。


しかし、いきなり『オチ』から話しかけると、お客さんには売り込みと感じられて、なかなか上手く行きません。



どうでしょうか?



なので、『オチ』から話すのではなく、『ツカミ』→『フリ』→『オチ』という流れで話すのです。

この流れを簡単に説明すると、


まず、『ツカミ』とは、よい流れを作るための最初の投げ掛けで、お客さんに『ハイ、そうですね』と、『ハイ』と言ってもらうための言葉になります。

一番使いやすいネタは、『暖かくなって来ましたね』などの季節に関する投げ掛けがいいですね。


次に、『フリ』とは、この流れの中で、一番大切なポイントになります。

『こんな問題ありませんか?』と、お客さんに振って現状を聞くのです。

この『フリ』に対して、『ハイ、問題あります』と答えられたら、『オチ』の『この商品いかがですか?』と、お客さんに聞けばいいだけになります。


もしも、この『フリ』に対して、『イイエ、〇〇だから問題ありません』となれば、『オチ』を言わなくてもいいわけです。


どうでしょうか?


このように、『ハイ』と答えられたお客さんだけに、商品をおすすめすればいいので、とても声掛けやりやすくなります。



しかし、お客さんの『イイエ、〇〇だから問題ありません』の断り文句が、実はお客さんの勘違いで間違いだったとしたら、(B)の『ツカミ』→『フリ』→『ノリ』→『ツッコミ』→『オチ』という流れが必要です。

ちょっとややこしそうですが、(A)の流れに、『ノリ』→『ツッコミ』が入っただけになります。

どうするのかと言いうと、先程の『フリ』に対して、『イイエ、〇〇だから問題ありません』と断り文句を言われた後に、『そうですね』、『〇〇ですものね』と、『ノリ』を言えばいいのです。

『ノリ』とは、お客さんに共感してあげることになります。

そして、『ノリ』の後に、勘違いに気付いてもらえる『ツッコミ』を言ってあげるのです。

その『ツッコミ』で、お客さんが勘違いと気付けば、『オチ』を言ってあげる流れになります。



<例えば>
クリーニング店さんが、お客さんの衣類の汗をキレイに取り去る『汗抜き水洗い』をおすすめする場合の(B)の流れです。


→スタッフさん『暑いですね』(ツカミ)

◆お客さん『そうね暑いわね』

→スタッフさん『汗、気になりますか?』(フリ)

◆お客さん『あまり汗をかいていないので、気にならないわ』

→スタッフさん『そうですね』、『汗は目に見えなくなるので、大丈夫そうですものね』(ノリ)

→スタッフさん『でも、真夏にそのままだと汗で黄ばむみたいですよ』(ツッコミ)

→スタッフさん『私もそのままにしていて、次に着る時にビックリしたことがあります』

◆お客さん『へ~、そうなの』

→スタッフさん『水洗いされなくて大丈夫ですか?』(オチ)

◆お客さん『それじゃ、お願いするわ』



こんな感じです。

まあ、全てがこのような筋書きになるとは限りません。

しかし、このような流れで、勘違いに気付いてもらえることも多いです。



なので、いきなり『オチ』から話すのではなく、(A)の『ツカミ』→『フリ』→『オチ』という流れで話すことをおすすめします。

そして、もしも、できるようでしたら、(B)の『ツカミ』→『フリ』→『ノリ』→『ツッコミ』→『オチ』という流れで、お客さんの勘違いに気付かせてあげて下さい。



最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則