こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
お客さんとの会話で何気なく使っている『言葉』ですが、あなたはこの『言葉』にどのような『意味』を込めて使っているでしょうか?
このように聞かれても、あまり意識したことがないので分からないですよね。
言葉自体に意味があるようで、実は、固定の意味はありません。
『えっ』と思ったかもしれませんが、本当です。
でも意味を込めて現実に使われていると思います。
それは、言葉が使われているシーンによって、無意識に言葉の意味を使い分けているのです。
<例えば>
『すみません』の場合
『すみません』という言葉、本来は『済まない』の丁寧語で、『相手に悪いことをした』、『自分の気持ちが収まらない』時に、『謝罪のシーン』で使われることが多いです。
それが次のようなシーンでは、それぞれ全く違った言葉の意味を込めて使っています。
◆(A)『依頼のシーン』の『すみません』
この場合は、『あの~ちょっといいですか?』という呼び掛けの意味が、『すみません』に込められてます。
<例えば>『すみません(あの~ちょっといいですか?)、これ下さい』
◆(B)『謝罪のシーン』の『すみません』
これは先程説明した本来使うシーンで、『申し訳ありません』という意味が、『すみません』に込められているのです。
<例えば>『お手間を取らせて、すみません(申し訳ありません)』
◆(C)『感謝のシーン』の『すみません』
この場合は、『ありがとうございます』という意味が、『すみません』に込められています。
<例えば>『すみません(ありがとうございます)、おかげで助かりました』
どうでしょうか?
このように、言葉自体に固定の意味はないのです。
でも、その言葉を使っているシーンで、意味が作られていることが大切になります。
ということは、お店でお客さんと何気なく会話をしている時も同じで、お客さんが使っている言葉の意味を知るためには、『そのお客さんがどんなシーンで、その言葉を使っているのか?』を知る必要があるのです。
そうしないと、お客さんの言葉だけを勝手に解釈してしまうと、勘違いを招く恐れがあります。
では、『お客さんがどんなシーンで、その言葉を使っているのか?』を、どのように知ればいいのでしょうか?
それが、『どこで、○○されたのですか?』になります。
この質問で、『お客さんがどんなシーンを経験したのか?』が分かるのです。
シーンが分かれば、『言葉の意味』が判断できます。
どうでしょうか?
とても簡単なことですが、このちょっとしたことを意識するかしないかで、大きなクレームになるか、お客さんと共感できるのかが決まるのです。
ちょっと、言葉の意味について意識してみて下さい。
『えっ、そんな意味で言ったのではないのに』ということが、結構あると思いますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則