東京オリンピックが終わった後の『お店の在り方』について | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



東京オリンピックが終わったあと、今から5年先のお店はどうなっているとお考えですか?

2017年4月に消費税が8%から10%に上がり、その後も少しづつ上がり続けているかもしれませんね。

また、求人コストや社会保険費などを含む人件費もさらなるアップが予想されます。

それに伴い消費者物価はどんどん上がり、消費の二極化現象が今よりももっとハッキリと表れてくることでしょう。

さらに、フェイスブックやツイッターなどのSNSによる個人個人の情報交換はますます盛んになって、近くのお店でなくても、一度も行ったことがなくても、口コミされたお店を利用するようになっているはずです。

こんなザックリとしたことを考えただけでも、お店の在り方は大きな変化が予想されます。

では、どんな在り方をお店は考えなければいけないのでしょうか?



例えば、下のように(A)と(B)の2つの層のお客さんに分けて、5年先は、『共感するお客さんしかお店に来ない』という仮説を立てて、お店の在り方を考えてみたいと思います。

(A)と(B)のお客さんの特徴は下の図のような感じです。



 


(A)のお客さんは、あなたのお店に『共感するお客さん』です。

このお客さんは、どちらかと言うと、『みんなとのつながりを大切にする』お客さんで、自分の望みや悩みを一緒に解決したいために、お店にやって来られます。

そして、『お願い』するのです。

このお客さんの『お願い』に対して、お店もお客さんに共感し、望みや悩みの解決にお役に立とうとします。

結果、解決すれば、お客さんに、『感謝され、喜んでもらえる』のです。

万一、解決できなくても、このお客さんは、お店の対応を『理解しよう』とされます。

さらに、この層のお客さんの中には、『私が変なお願いをして、ごめんね』と気遣われるお客さんもいるくらいです。




一方、(B)のあなたのお店に『共感しないお客さん』はどうでしょうか?

このお客さんは、どちらかと言うと、『自分勝手な思い込みを大切にする』お客さんで、自分の望みや悩みをただ解決したいだけに、お店にやって来られます。

そして、『要求』するのです。

このお客さんの『要求』に対して、お店もただお客さんが言われた望みや悩みの解決だけを行おうとします。

なぜなら、余計なことを聞いても、お客さんに面倒くさがられたり、邪魔くさがられたりするからです。

結果、解決しても、お客さんに、『当たり前』と思われて、喜んでもらえません。

『だって、そのためにお金を出しているのよ』と思っているからです。

そして、もしも解決できないものなら、このお客さんは、お店の対応に『文句を言う』ことでしょう。

厳しい口調で、『どうして、こんなこともできないの?』、『なぜ、こうなるの?』と言って、不機嫌な顔をして怒られるお客さんも多くいるはずです。




どうでしょうか?

あなたなら、(A)と(B)のお客さんのどちらと長く付き合いたいですか?


おそらく、(A)のお客さんを選ばれると思います。

そんな(A)の『共感するお客さん』に対する『お店の在り方』は、『もっと近づくこと』です。

お客さんの『よりよい現実』のために、共感しながら『もっと近づく』必要があると思います。



では、(B)のお客さんに対してはどうすればいいのでしょうか?

(B)の『共感しないお客さん』に対する『お店の在り方』は、基本以外は『何もしない』です。

せっかくお店に来て頂いているのですから、基本的なことはしっかりと対応します。

しかし、それ以外は『何もしない』のです。



そうしないと、これから予想されるコストアップを抑えることもできないし、コストアップに耐えられる利益を生み出すこともできないと思います。

また、さらに発展進化していくSNSなどの環境を使えば、『もっともっと共感しながら近づくこと』もできるからです。


そのためには、まず、『お店の在り方』をしっかり決める必要があります。

今回お話した、『もっと近づく』、『何もしない』は、その一例です。



これを機会に、5年先のあなたの『お店の在り方』を、一度考えてみてはどうでしょうか?

そのためのヒントは、『今あなたのお店で喜ばれているお客さんは、何をした結果からか?』です。

あなたのお店に『共感するお客さん』と、『共感しないお客さん』とに分けて考えると、考えやすいと思います。




最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則