こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
『お客さんが来ない』と悩んでいる社長さんとのお話です。
→わたし『どうされたんですか?』
◆社長さん『お客さんが昨年よりも来ないんです』
→わたし『昨年はどうされたんですか?』
◆社長さん『DMハガキで割引きの案内をしました』
→わたし『今年はされなかったんですか?』
◆社長さん『いや、今年もDMハガキで割引きの案内をしましたが、来ないんです』
→わたし『そうなんですか』
→わたし『そのDMハガキには、割引きの他にどんな情報を書いたんですか?』
◆社長さん『えっ、割引き以外は、〇〇キャンペーンとか、ぜひお越しくださいとかを書いたくらいです』
→わたし『〇〇キャンペーンと書いて、割引きしたんですね』
◆社長さん『はい、そうです』
こんな感じのやり取りでした。
このやり取りから、このブログ記事を読まれている方は、もうお気付きだと思いますが、割引き以外に、『来店する理由』がないのです。
これでは、来店時期が『お客さん任せ』になります。
昨年は、たまたま、お客さんが来店したいタイミングと、お店が割引きハガキを届けたタイミングがピッタリあったのでしょう。
しかし、今年はそのタイミングがズレたのです。
ただ、それだけだと思います。
でも、これは来店のタイミングを、『お客さん任せ』にしているからこのようになったのです。
割引きも必要でしょうが、折角DMハガキを出すのなら、『来店する理由』を必ず乗せましょう。
『来店する理由』には、最低限、次の2つが必要です。
◆(1)『タイミング』・・・いつ、行けばいいのか?
◆(2)『ギャップ』・・・なぜ、行かなければいけないのか?
他にもありますが、この2つは必須です。
<例えば>クリーニング店さんの場合
最近、布団専用の掃除機が売れています。
理由は、お布団の中にいるダニなどのアレルギー物質を取り除きたいという強い願望からです。
その掃除機メーカーが、面白い情報を出しています。
それは、アレルギー被害の原因は、『ダニよりもダニのフンや死骸による』という情報です。
しかも、『ダニは8月をピークに増え続け、そのダニが10月を迎える頃には、布団の中がフンや死骸だらけになる』という情報をグラフを示して知らせています。
この情報を知って、もしも、あなたがクリーニング店さんならどうするでしょうか?
この情報の中には、先程の『タイミングとギャップ』が含まれています。
これをお知らせすれば、『来店する理由』になるのです。
例えば、『お布団のクリーニング』を店頭看板でお知らせするとしたら、
<ここから>
この時期、押入れの中の冬布団は
『ダニの天国』って知ってましたか?
8月をピークに増え続けたダニ達、
そのフンや死骸が10月にはピーク
を迎え、お布団を汚しています。
このままではダニ達に包まれて眠るこ
とになりかねません。
そうなる前に、お布団のクリーニング
で、キレイにダニ退治しませんか?
安心しておやすみになるために、今が
絶好のチャンスですよ。
<ここまで>
こんな感じでお知らせすると、『汚いからキレイにする』のでなく、『ダニ退治のためにキレイにする』となって、『来店する理由』ができるのです。
しかも、『10月が絶好のチャンス』となれば、そのタイミングに合わせて来店してもらえます。
このように、一度、『ダニ、イヤ!』という感情が刺激されると、『来年の10月も、お布団をキレイにしよう』となるのです。
◆(1)『タイミング』・・・いつ、行けばいいのか?
◆(2)『ギャップ』・・・なぜ、行かなければいけないのか?
『来店する理由』の最低限2つを、お客さんにお知らせしましょう。
そして、どうしても割引きがしたければ、割引き特典をつけてもいいと思います。
きっと、ダニが気になるお客さんは、お布団を持ってやってくることでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則