8月14日の夜、うちの代表男子アルファロが逝った。
15歳と9か月、男の子にしては長く生きてくれた。
沢山の子孫を残し、アミの父親でもあった。
忠実で心優しく、ちょっと気弱、漫画の中でもすぐ「ヒューヒュー」泣いてみんなにバカにされるシーンを描いたことがあった。
(出版の本ではカットになりましたが)
若いうちは覇権争いでパピーと血だらけの喧嘩をしょっちゅうやっていたが、アミとは仲が良く雪の中で遊んだり、プールでボールを追ってはしゃいだりしたことがよみがえる。
1年くらい前、頭を何度も振ったあとぼーっとするようになった。
多分軽い脳卒中だったのだと思う。
それからは上を見て座り込んでいたり、ご飯の食べ方がわからなくなる時もあった。
粗相をして怒ると、何で怒られているのかわからずぽかんとした顔で私たちを見るようになっていた。
それと同時に心臓病が進んでいて、今年1月に大きな心臓発作を2度起こした。
最近心雑音は相当苦しそうなザーザー言う音になり、「これが最後の一番強い薬です」と言うところまで進んでいた。
14日は朝から呼吸が荒く、ゼイゼイと湿った咳が続いていたので、母が「今晩あたり危ないかも」と言った。
夕方あまりに苦しそうで母が手を出すと必死に腕に飛び乗ってきた。
母に抱かれて安心したのか喘ぎながら目を閉じた。
母は「抱かれるだけでも苦しさは減るのかしらね。だから私は絶対死にそうなときは病院には預けたくないわ。」と言った。
アルはそのあと夜になって大量に吐血し、そのまま逝ってしまった。
心臓の僧房弁から逆流した血液が肺に入り、肺が水浸しのようになって呼吸が出来なくなったのだ。
苦しかっただろうなぁ。
可愛そうに・・・。
心臓病は何頭も見送ったが、吐血は初めてだ。
同じ死に方は二つとないんだと改めて思う。
そして、これは私たちもいつか行く道だ。
この子たちを通して、私たちは命を学んでいるんだと思う。
この前テレビで終末医療のお医者さんが言っていた。
「生きているものは全員死にます。死ぬことは私たちの義務なんです。」
もし自分だったらその時苦しくても同情されたくない。
全員が通る道を尊厳を持って覚悟を持って行ったことを讃えてほしい。
だからアル、立派だったよ。偉かったよって言うね。
苦しい中で立ち向かったね。
母の腕の中で安心して逝けてよかったね。
アミは迎えに来た?
二人で元気にボールで遊んでる?
ありがとうアルファロ、また会おうね。