中野区議会議員・加藤拓磨さんが興味深い記事を上げていましたので、その紹介です。

 

 

「中学校部活動の地域移行」が地域力を向上させる:地域力向上モデルの提唱

 

「中学校部活動の地域移行」というと、顧問の先生の長時間労働軽減とか活動の過熱化の是正に注目が集まりがちです。加藤さんも当初はそのように受け止めていたようです。

当初、著者は「部活動の地域移行」は部活動の継続を目的とした延命治療と思っていたが、様々なメディアで室伏広治スポーツ庁長官が語る深い考えに触れ、自治体において子どもたちの教育活動、地域力向上の最大のチャンスになるとの考えに至った。

これはこれでだいじな側面ではあるのですが、実は中学生が地域活動に参画することによる様々なメリットがあると加藤さんは指摘します。

現状では学生時代で運動する習慣がなくなるが、部活動の地域移行によって生涯スポーツにできる可能性が高まることにある。また、あらゆる世代が関わることで地域活動の軸となり、地域力の向上にも資する

地域において、スポーツ・趣味などの共通言語があれば、区外からの転入者も地域に入りやすい。後々は地域スポーツクラブなどの縁が町会活動などの地域活動の一助になる

こちらの図解は、分かりやすいです。

また、子ども時代は一つのこと一筋に続けるのも良いけど、自分に向いた活動に出会えるまでさまざまな経験を積むことが大事で、そうした過去の様々な記憶の断片が「デフォルト・モード・ネットワーク」を形成し、時に思わぬ「ひらめき」を生み出していくとも指摘しています。

 

部活動の地域移行を単に子どもの余暇の受け皿を学校から手離れさせるということに矮小化するのではなく、地域力向上というあるべき姿に向けて前向きに捉えるという考え方に賛成します。興味ある方はぜひ加藤さんの上記記事を読んでいただきたいと思います。