最後に出演したのは目の見えないフルートの生徒でした。
彼女は18歳。
最近、コンペで優勝したそうです。
偉大なグルジに見守られながら、一流のタブラ奏者ビジェイ氏との共演でした。
正直、初めて他の生徒の才能に嫉妬しました。
黒いサングラスの奥の彼女の表情は読み取れないけれど、
その演奏は他の生徒に比べて群を抜いて自信を帯びていました。
例え、視覚障害とゆうハンデがなくても観客を楽しませられるレベルでした。
私達が学んでいるのは音楽。
コンペティションなどで順位をつけられるものでは無いし、
その為に練習しているわけではありません。
それでも、普通の生徒ならば、人前で演奏したり、有名な人との共演、レコーディングなどを強く求めるのが人の心。
日頃そんなクラスメイトたちの活躍を暖かく祝福出来たのは、
どこかで自分の方が良い練習を出来ているとゆう自信があったからなのかもしれません。
彼女の演奏からは、私が出来ていない緻密な練習(もしくは遊び)の風景が浮かび上がりました。
同じ舞台に立ちたいのではなくて、
彼女以上の練習がしたい。
そんな思いを沸々と沸かせていました。
それを見てみた満員の観客、グルジの生徒達はどんな気持ちだったのかな。
クラスメイトのコンサートには普段行かないので、とても不思議な感覚でした。