夜中の独り言もしもあの時、潔くフリーターにでもなって、気が済むまで絵を描くことに没頭していたら…。今、こうやって異国で、明日いる場所の宛ても無く徹夜して笛を吹かなくても良かったのではないか。音楽家になりたいわけでもなく、何か到達したい目標もなく、明日吹く笛さえも決まらないのに、笛を吹かずにいられないなんて、そんな事はなかったのではないか。一瞬頭をよぎったけれど…どんな道を通っても、ここで笛を吹いていた気がする。明日には、ここを出る。決めたんだから。とりあえず、みんなが起きたら言おう。