夕方、部屋に戻ってバルコニーでフルートを吹こうと思ったら、どこからかとても美しい笛の音が。
素人でも分かる、ものすごく熟練した名手。
目の前は森。
森の向こうで誰かが練習しているのかな、
と思いながら基礎練習を始めたら。
下から呼び声が!!?
下を見ると、ちょうど真下の部屋の西洋人と笛を持ったインド人が私を呼んでる。
とりあえず来いと。
先ほど聴こえた笛の名手は真下の部屋に住んでいた。
彼は大きいフルートを何本も持っていて、ちょうど新しいのが手に入ったからと試させてくれた。大きいフルートは難しいが、世界一のフルートだからとデリーの笛職人を紹介してくれた。
そして、今の練習方法を見てもらい、練習方法のアドバイスとデモを。メジャーの音を吹いているだけでも美しい音楽。
「最初は5分でいいから集中してクリアな音を出しなさい。クリアで美しい音を出すことで心が幸せになる。そうすると長く練習を続けれるよ。」
彼は何十年も笛を吹いているけれど、最初は縦笛を、そしてフルートを独学で始めて17年もたってからグルに出会ったと言う。
彼のグルは世界一のフルート奏者らしい。Rakest Chaurasia. フルートに出会って5日目の私はさっぱりだったが(笑)世界中のCD屋でも、iTunesにも何千も曲が有るそうなので後で探そう。
グルのグルはラビィ・シャンカールの奥さん。そう言われて納得。私がインドに来たきっかけもラビィ・シャンカール。ちゃんと繋がるんだなぁ。
ムンバイにグルの学校があるからそこに行くと良いと。 グルのスクールはすごく沢山の生徒がやって来るけれど、料金はドネーション制。つまりレッスンはフリー。そしてビギナーも歓迎だそう。
あと、私が行くべき場所。グルやラビィ・シャンカールや何人もの有名な音楽家が若い時に過ごした聖地を教えてもらった。
運命って不思議。
特にインドでは。
必要なものは何でも自然にやって来る。
彼は今はイギリスを中心に生活をしているそう。
それは彼のグルもそうしているから。
「何で?」と聞くと。
「それはカルマだから。」
自然に言った。
インドでは生徒が多過ぎて誰もゆっくり見てもらえないグルも、イギリスでは一緒に過ごす時間が取れるからだと。グルがそれを受け入れたからだと。
そして、私もまたすぐにインドに帰ってくるらしい。
へぇーー。