2023年11月24日
突然ですが、去年の秋ごろに一度バケットリストを書き出してみたのです。
いつまで好き勝手に一人で飛び回れるか分からないし、行きたい場所がいつまでもあるとは限らず、何時世界情勢が変わるかも分からない。
そう思って、行きたい度・行き難さなどを数字化して客観的に優先順位を付けてみたところ、見事一位に輝いたのがギョベクリテペでした
じゃぁ、ギョベクリテペに行こう
という事はイスタンブール通過なので、リストをエリア別に見た時、チュニジアもねじ込もう!あれ、マルタも行ける?
で、こんな感じの11日間の一人旅スタート
家を出発したのは11月22日。デルタ航空の直便でイスタンブールに到着したのが+1日で23日の午後。
2時間半のトランジットタイムでトルコ航空の国内線に乗り換え、シャンルウルファ(通称ウルファ)という町に到着したのは2時間後の夜の8時ごろ。
国内線に乗って直ぐ爆睡してて離陸すら気付かなかったけど、途中一度起きたら白い飲み物を配ってて、「牛乳配るのか、変わってるな~」と思ってボーっと飲んだらアイラン(飲むヨーグルト)で、「そうだ、私トルコに居るんだった」と思い出した
ウルファの空港は小さくて私の地元の空港とそっくり。
タクシーでホテルまで移動して、英語の全く通じないフロントとグーグル翻訳でなんとかやり取りして、落ち着いたのは9時半過ぎとかだったかな。
私の部屋の名前は「ギョベクリテペ」でした
翌朝、外が明るくなってから撮ったホテルの写真。
部屋はちょっと狭くて暗くて寒かったけど、朝食が200点だったので良し
今日明日と2日間お世話になるガイドのTahaが迎えに来てくれた。
今回の旅はガイドをつけたりつけなかったりだけど、ここウルファは絶対に付けなきゃ勿体ない!
振り返ってみると、Tahaじゃなければこんな壮大な旅は出来なかった
この辺りはシリア国境にあるティグリス川とユーフラテス川に挟まれたメソポタミア文明が栄えた地域
まさにアナトリア地方南東部の「肥沃な三日月地帯」。
世界最古の文明として習ったメソポタミア文明だけど、これから行くギョベクリテペはなんとその7000年も前のものだと言われているんです
ウルファの町を拠点に、今日はギョベクリテペとシャンルウルファ、明日はカラハンテぺとハランを訪れる予定
車が走り出してすぐ、「今日は凄く天気が良くて青空だけど、明日は雨の予報。ギョベクリテペは屋根があるけど、明日予定の場所は全部外だから、予定を変更したらどうかな?」って言われた。
まぁ普通ならそうするけど、、、でも私は起きた時から今日ギョベクリテペに行くってウキウキワクワクしてるわけですよ(笑)
「ん~、今日ギョベクリテペ行っちゃおう。明日もきっと雨降らないよ」(なんの根拠もない)ということでギョベクリテペに向かって出発
ギョベクリテペは約1万2千年前に建てられた人類最古の遺跡と言われていて、何かしらの神殿だったというのが有力な説。
2018年に世界遺産に登録されてます。
(当時の想像図。画像は拝借)
1万2千年前というと、ストーンヘンジの6500年前。ギザのピラミッドの7000年前ですよ。桁違いのぶっちぎりで世界最古
その頃の世界は新石器時代。日本で言うと石器時代から縄文時代に入ろうかという、人類が石を削って作った槍を持って動物を追いかけてた時代に、どんな民族かも分からない人達がこれだけのものを建てたって想像しただけでもうヨダレものですわ
でもギョベクリテペはそれだけで終わらない。
数々の歴史学者が「この遺跡の価値は言葉にできない」「歴史を覆す発見」と言う理由があるんです。
人類が狩猟採集生活をしていた石器時代、人々は獲物を追って転々と移住を繰り返していたはず。
(画像は拝借)
その後、農耕や牧畜が発展すると食料が安定して手に入るようになり、定住を始めたわけです。
(画像は拝借)
そこで初めて社会ができ、信仰が産まれ、神をまつる宗教施設を築くようになった、というのがこれまでの定説。
ところが、ギョベクリテペの周囲には集落の跡が発見されてないんです。
という事は、この辺りでは「何もない場所に突然宗教(崇拝する対象)が現れて、その為に狩猟採集民族が神殿を作った」という事になってしまう。
誰が?何故?何を祀っていた?
数年前に市長さんが「ギョベクリテペを作ったのは人類ではない」と言ってザワっとしてたけど、とりあえずそれはおいといて、そんな風に色んな憶測が飛び交うロマンのかたまり、それがギョベクリテペなのです
さて。小さなウルファの町を出るとすぐに何もない平野に変わった。
20分ほどで到着
入場券を買って、シャトルバスに乗り込んで途中まで送ってもらい、そこからは徒歩。
シャトルバスからの動画。
(出会って1分の運転手のヨブさんと私がずっと喋ってるので無音にした)
あの白い屋根が見えてきた
ギョベクリテペは「太鼓腹の丘」という意味らしく(テぺ=丘)、その名の通り小高い丘の上にあるので、上に行くにつれてどんどん見晴らしが良い。
いよいよです
ついに目の前にギョベクリテペが
1万2千年前に人類が造ったものを今こうやって自分の目で見ているなんて、もうただただ感動
こちらは別日にTahaが撮った写真。さすがですわ
そういえば、Tahaにこの辺りは当時は緑でいっぱいだったのか聞くと、「今でも夏は緑になるよ」と言って送ってくれた写真がこれ。凄い
(写真は「どれでも自由に使って」と言ってもらってます)
長くなったので、次回に続きます。