社会の中絶に対する罪悪視が
女性に一生苦しむものなんだと植え付けている
罪悪感をずっと持ち続けなければいけないものだと
[30代女性 仮名 香織さん] 望まない妊娠による中絶
顔をふつうにグーで殴ってくる夫のDVが原因で離婚をし
別れた直後に妊娠が判明
離婚を求めた香織さんに元夫が性的な行為を強要したため
2年前にも中絶
そういことはしたくない
そういうことをちゃんとしてくれないと離婚には応じない
みたいな言い方で
避妊もちゃんとしてほしいって言ったのにしてくれなかった
妊娠のことについても誰にも相談できなくて
親にも離婚したって言ってるのに
妊娠してるっておかしいじゃないですか
だから誰にも相談できなくて
自分が人間なのか人間じゃないのかわからない感じで
ものすごいスピードで暗い中を降りていくような感じで
10分15分で終わるけど終わったら自然に泣いてて
自分の中でこの子を殺してしまったというか
罪悪感は最初は消えなくて
もう絶対に経験したくないと思ったけどまた同じことになった
母体保護法で定められた中絶期間 妊娠22週未満まで
中絶が可能な条件
・身体的、経済的理由で母体の健康を著しく害するおそれがある場合
・性暴力を受けて妊娠した場合
【院長の佐久間先生】大阪心斎橋の婦人科の診療所
一般の婦人科診療の他
20代前半、20代後半も多い
30代くらいがちょっと落ちて
また30代後半とか45歳くらいまでの方も多い
産むのか迷ってると言ってくれる方は
10分の1ぐらいしかいない
日本では中絶のほとんどが
身体的 経済的理由で行われる
[20代 仮名 はるかさん] 大学生
彼氏が「子どもができたら絶対 俺どこかいくわ」と話はしてたので
言わずに中絶を決心
自分のわずかな貯金から工面した
奨学金の返済用に貯めていたのと
それで間に合わない部分は友人から借りた
友達に言うと
「相手も悪い」と言われたけど私の中では私が一番悪いかなと思う
自分の体を守れるのは自分しかいないから
それをおろそかにしたから
[20代 仮名 千夏さん] シングルマザー
スナックで働きながら1人で娘を育ててきた
結婚を約束した男性の子どもを妊娠したが、中絶を余儀なくされた
「相手の両親に反対されて、認めてもらえないっていうのが大きい。私に子どもが1人いるんですが、その子を『孫として受け入れられるかわからへん』と言われた。「ほんまに(交際相手)の子?」みたいな言い方もされた。結局、周りの目は『ホステスだから』みたいなのが大きい。
相手の両親は結婚と出産に反対
なんで産んであげられないんだろう
手術後 心のバランスを崩し2ヶ月仕事を休んだ
子どもを産んでないのに夢に出てきた
勝手に産んでる夢を見て遊んでる
思い出すと自然に波が出る
タブーじゃないけど人には言いにくいこと
自分の中で消化できることじゃないので
死ぬまで一生考えていくと思う
麻酔でけっこう変な夢を見ると言われたけど本当に見た
日本では9人に1人が中絶を経験している
年間人工妊娠中絶件数16万4621件
平成29年度 厚生労働省
院長も葛藤を抱えながら10年以上手術をおこなってきた
中絶なんかしちゃいけないって言う方もいるけど
誰が責任もつのか
中絶手術を受けた女性の多くは
身体的な苦痛を感じるという
日本で一般的に行われているもの
金属の器具を子宮に入れ
機械で吸い取る電動吸引法という手術
金属は子宮の内膜を傷つけるリスクもある
手術時間は10分ほど
子宮が痛い
体と心に大きな負担がかかる中絶
鬱になることもあると思う
女性が中絶の苦痛を背負う現状に対して
医療現場からも疑問の声が上がりはじめている
[産婦人科医の遠見才希子さん]
中絶と女性の権利について研究してきた
なぜ女性達が深い傷を負うのか
医療関係者から話を聞き探ってきた
中絶に対する罪悪視っていうのが一般の人だけしゃなく
まさしく携わっている医療従事者
特に産婦人科の中にあるんじゃないかと気づいた
本当に命の大切さわかってるんですかね
みたいな会話が医療者同士である
中絶の人には一生妊娠できなくなるかもしれないけど
それでもいいの?というような説明がされてたりする
道徳のようなものと医療をごちゃごちゃにしてるところが中絶にはある
まず医療者に一番大切なのって医療を安全に平等に
すべての人に必要なすべての人に届けること
だからそこがすごく最初からごちゃごちゃで
見失ってしまっているのが今の中絶医療
海外で主流になっている薬による中絶が
日本では認められていないことも問題だと
体や心への負担がより少ないとされている薬による中絶は
60か国以上で使用されWHO世界保健機関も推奨
しかし厚生労働省は安易な使用は健康被害につながる
恐れがあると中絶薬は未承認
海外では女性の体を守るというか
女性の体の健康のためという視点があるから
薬剤がてできたら薬剤にきりかえるって国が多い
薬があること その選択肢があることを
知らされていない これはすごく問題
必要な情報が届いていない
仲間とサイトの製作をすすめてる
セーフ アボーション 安全な中絶 流産
どんな手術をされるかわからない
不安を抱える人が多い
このサイトにいけば一通りは中絶について
網羅されているのが理想
[染矢明日香さん]
中絶経験者の自助グループを運営
中絶をする時にネットで調べたら
後悔してる人の情報が多かったから
スティグマ ネガティブな烙印
全く後悔してない人の話を聞けたことが
スティグマのけいりにつながった
こういう考えの人もいるんだな
手術の流れ 費用 経験者の声など
目標は中絶で傷つく人を1人でも減らすこと
中絶を減らすことはできるけどゼロにはならないから
適切な医療とケアが必要
女性はいろいろと決断しなければいけないことがあったり
環境の変化だったりその場その場で対応しないといけないことが
けっこうあるよね
変化もしていくし傷つくことも多い
貧困 暴力 性的虐待を経験してきたゆりりんとしては
中絶は反対はしない
自分がムリだと思うなら中絶してもいいと思う
産んでみないと育ててみないとわからない
誰の力を借りて育てればいい
命は尊いものと言う人もいるかもしれないけど
愛せない お金がない 今の状況ではムリだと思うのであれば
その決断は考えた結果の責任ある行為だと思う
産まなきゃよかった
子どもにせいで人生が狂ってしまったと後悔したり
産んでロッカーに置き去りにしてしまった
虐待してしまう 殺してしまった そんなことになるならば
絶対に中絶はダメなんて言えないよね
人って余裕がないと思いもよらぬことをしてしまったり
こんなはずじゃなかったなんてこともある
愛情があっても虐待がやめられなかったりも
中絶する人の状況になってみないとまわりがとやかく
言えることではないと思う
命の重みを考えてるからこそ責任ある決断でもあるんじゃないかな
日本は医療や福祉に関して本当に遅れてるんだね
60か国以上で使用されWHO世界保健機関も推奨されているのに
健康被害につながる恐れがあると中絶薬は未承認
なんて意味がわからない
よっぽど手術するほうが心も体も傷つくのにね
72時間以内にモーニングアフターピルを服用すれば
かなりの確率で妊娠が防げることもあまり知られていないしね
中絶をかるく考えてはいけないと思うけど
もっとポジティブに自分が選択をしていい
自分を責めることがない 心と体が傷つくことが
ないような社会になっていってほしい
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