こんにちは。
英語コーチ&通訳翻訳者のエバンス愛です。
私が通訳のお仕事をすることになった
ストーリーをお話ししています。
シリーズの最初から読まれる方は
こちらからどうぞ♪
→外資系の秘書兼翻訳者に採用されたわずか10ヶ月後、やめることになった話
通訳翻訳者の採用試験を受けに行ったものの
逐次通訳の試験があると知らされた私は、
「すみません、私、棄権します」
そう試験官に伝える
タイミングを見計らっていました。
でも、それすら言う勇気のないまま、
自分の順番が来てしまいました。
名前を呼ばれ、試験官の女性の後をついて
別室に移動しました。
通された通訳試験の部屋は
まるで体育館のような会議室で、
とても大きくて、薄暗くて、がらんとしていました。
そのだだっ広い部屋の奥に椅子と机があり、
試験官の女性が二人座っていました。
机の上には、メモ用紙と鉛筆が置いてあり
「メモを取るのに使ってください」
と言われました。
でも、私は通訳のトレーニングを
一度もしたことがないのです。
メモの取り方なんて知りません。
どうしよう・・・
今からでも「棄権します」って言って
帰ろうかな・・・
という私の弱気な思考は、
「じゃあ、始めますね」
という試験官のハキハキした声に遮られました。
そして、もう一人の試験官が、
事前に用意していたらしい日本語の文章を
どんどん読み上げ始めました。
もう、必死でした。
私は、なぐり書きで
聞き取った情報を書けるだけ書きました。
でも、問題は、
私は通訳メモの取り方を知らないだけでなく、
書き出した情報を一瞬で英語にすることも
全くできなかったのです。
試験官はとっくに日本語を言い終わっていて
私が通訳するのを今か今かと待っています。
「これ以上待たせるわけにはいかない!」
というギリギリのところで、
私は何とか英語にできる簡単な情報だけを
とりあえず英語にして口に出しました。
でも、どう英語に直していいか分からない部分は、
沈黙してしまいました。
「この子、いつまで沈黙するのかしら」と
(思っていたかは知りませんが)
試験官の苛立ちが伝わってきました。
針のむしろです。
試験時間は10分ほどでしたが、
永遠とも思えるつらい時間でした。
「穴があったら入りたい」
なんていう言葉では、足りないと思いました。
このまま消えたい、
そう思いました。
続きます。
→あんなひどい通訳で落とされなかったんだから、もう何も怖くないへ
私とマイクのやっている
英語を楽しく話せることを目指すコミュニティにもしもご興味があったら、
まずはメール講座に登録していただけると嬉しいです
→独学で英語を身につけ、英語を武器に仕事ができるようになった秘密