シルヴィオ・ベルルスコーニ。
彼は、世界的な大富豪だ。3つのテレビ局を所有し、イタリアマスコミの情報を操作している。そして、強豪サッカーチーム、ACミランのオーナーでもある。商業と通信を司ってるでしょ。
彼は、イタリア政府から騎士の称号を授与された。イタリア人は、財産と名誉を何より尊重する。だから彼は、多くのイタリア人男性の理想像だ。多くのイタリア人男性は、彼みたいな男になりたがる。なりたがる一方で、彼を憎む。
恵美ちゃんが、教えてくれた。
「ベルルスコーニは、テレビ局を3つ所有してるオーナーだけど、誰かがテレビ番組で彼の献金疑惑なんか話そうものなら、オーナーの権限でその場面はカットされ、その人の将来は永遠に闇に葬り去られる。国の政治は自分の会社じゃないのに。イタリアにも、言論の自由はあることはあるんだけど、正しく機能してないんだよ」
報道の自由を自分の都合で制限し、自分の所有するテレビ局がよく儲かる法案を優先的につくり、自分が告訴されにくいように法律を作り変える。
ベルルスコーニは、現代のヘルメスといえるだろう。
オリヴィエーロ・トスカーニは著書「広告は私たちに微笑みかける死体」で、イタリアを「テレビ放送会社の社長たちがこぞって政治リーダーになるという前代未聞の圧政政治」としていて、
「優しく、説得力があり、潜在意識に働きかけ、視聴覚のエキスパートによって操作された独裁政治が、しかるべき場所に納まったのである。最悪なのは、反乱も起こせず、監獄も看守も存在しないことである。」
と書いている。