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2025年8月13日 OAB大分朝日放送

 

 

 

先日の大雨から一転猛暑が戻ってきました。暑いのは人間だけではありません。お盆休みでにぎわう観光地で、動物たちの“暑さ対策”を取材しました。 

 

木陰でぐったりと寝転ぶクマ。 

シカも石の陰に隠れてのんびり。 

動物たちも日差しから離れて連日の暑さをしのいでます。 

 

宇佐市にある九州自然動物公園アフリカンサファリでは、暑さが厳しくなり始めた先月下旬から、ある熱中症対策を始めました。 

 

夢中でスイカにかぶりついているのはカピバラです。

 

 ■アフリカンサファリ 神田岳委園長: 

「全部食べますが、皮が結構好きです。糖分も水分も取ってもらう。水を飲みに行くより寝ておこうという時もあるので、それを予防している」 

 

■カピバラ担当 川上綾乃さん: 

「5秒くらいで赤い部分がほとんどなくなるんじゃないかというくらい(食べえる)勢いがすごい。暑くなったら池の方で水浴びをして遊んでいます」 

 

■神田園長: 

「ここはリスザルの森なんですが、ここにも夏の暑さ対策をしているので、是非ご覧いただきたい」 

 

長いしっぽが特徴的なリスザル。夢中になっているのは…

 

■神田園長: 

「エサ箱の中に氷が入っていて、中にフルーツが入っているので、好きなものを選んでいる」 

 

吊るされた大きな氷を触っては、手をペロリ。触って食べて、ひんやり涼みます。 

 

■神田園長: 

「甘いというのもあるし、中に大好物のフルーツが入っているのがポイント。栄養補給プラス気持ちの涼しさです」 

 

リスザルの原産地は南米ですが、暑さには強くないため、園では木陰をつくったり氷を与えたりと熱中症にならないような環境づくりを整えています。

 

 ■神田園長: 

「動物は基本的に汗をかきにくい。温度調整を呼吸でするか、動かないか、もしくは水に入る。ここの動物たちは基本的に動かない」 

 

また神田園長は、人間と一緒に生活するペットは熱中症リスクが高まると言います。 

 

■神田園長: 

「体温のコントロールが苦手だったり、自分の体力を考えないで行動しがちな動物がペットには多い。なぜかというと、ずっと人間と生活しているので、人間にペースを合わせてしまうと、人間のように汗をかけないので熱中症になることもある。人間と同じように、冷房の部屋で過ごすことは大事」

 

 連日続く厳しい暑さに、ペットの熱中症リスクも。大切なペットを守るための対策を紹介します。

 

ここからはフカボリです。 

 

連日の暑さ、人間だけではなくペットたちも熱中症のリスクが高まっています。

日本動物愛護協会が特に注意してほしいペットの特徴を示しています。 

 

まず、鼻が短い犬種は口が狭く、唾液を気化して熱を逃がすのが苦手なんだそうです。 

 

また、シニア期年齢でいうとおおむね7歳以上は体温の調整機能が低下しています。そして肥満、脂肪によって体内に熱がこもりやすいんだそうです。 

 

さらに特に気を付けてほしいのが「散歩」です。例えば人間が32℃の暑さでも、ペットは地面から30センチほどしか離れていませんので、36℃以上になります。 

 

散歩に行くときは、早朝や夜にクールリングを首に巻くなどの対策をしてください。 

 

アフリカンサファリの神田園長も「人間と一緒の活動をすると熱中症リスクも高まる人間が暑いと感じたら散歩などの活動を控える」ことが大切と話していました。 

 

言葉を話すことが出来ないペットだからこそ、熱中症のサインに気を付けましょう。 

 

初期症状は、呼吸が激しい、よだれが大量に出る、歯ぐきや舌などが充血しているといった変化です。

 

ただ、重篤化するとぐったりとして意識がない下痢や嘔吐があるといった症状が出てきます。 

 

もしもこのような症状が出たらすぐに動物病院へ連れて行ってください。 

 

応急処置としては、水をかける水で濡らしたタオルで包む涼しい風を送るなどとにかく冷やすことです。 

 

効果的な場所は、首や脚の付け根など太い血管が通っている所です。 

 

まだまだ暑い日は続きます。大切なペットを守るためにもこうしたことに気を付けてください。