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2025年8月5日 Reuters

 

 

トランプ米政権が不法移民の摘発・強制退去を進めた結果、米カリフォルニア州では飼い主を失ったペットたちが施設に引き取られるケースが急増しているという。施設の担当者は、身柄拘束や国外退去の可能性があると考える人は、あらかじめペットの世話について計画を立てるべきであると指摘する。

 

こちらの生後10週の2匹の子猫は、米カリフォルニア州ランカスターにある動物保護施設に最近保護された。移民・関税捜査局(ICE)の摘発により、飼い主が不在となったためである。 

 

この子猫たちは、飼い主が身柄を拘束されたり国外退去となり、やむを得ず手放されたペットたちの一部だ。こうしたペットが、ロサンゼルス郡動物保護管理局をはじめとする施設に引き取られるケースが増加している。施設側は、身柄拘束や国外退去の可能性があると考える人は、あらかじめペットの世話について計画を立てるべきであると指摘する。 

 

ロサンゼルス郡動物保護管理局 広報担当 クリストファー・ヴァレスさん 

「動物たちは、自らの責任とは無関係に保護施設に送られる、いわば犠牲者だ。だからこそ、このメッセージをしっかり届けることが重要なのだ。ペットを飼っている家庭では、自発的に帰国するにせよ、国外退去や拘束の可能性があるにせよ、そのときに備えて計画を立てるべきだ。近しい友人や家族がペットを預かれるようにしておくべきだ。その人物が世話できなくなり、最終的に動物保護施設に引き渡すことになった場合でも、事前の情報があれば、我々はその動物が新たな恒久的な住まいへとつながる前向きな道筋をつくることができる」

 

トランプ米大統領は、不法滞在者数百万人の国外退去を公約に掲げた。実際、従来は取り締まりが行われていなかった就業先や農場などでも、ICEによる摘発が行われている。 

 

ヴァレスさんによると施設では、飼い主と離ればなれになったペットに対し健康診断やグルーミングなどのケアを行い、新しい家庭への譲渡を待つ間、適切に対応するという。「今は困難な時期ではあるが可能な限り、動物が飼い主や家族のもとにとどまれるようにする、あるいは施設に収容されないようにすることが我々の目標だ」