2025年2月1日 熊本日日新聞
熊本市東区の市動物愛護センターで保護した犬の収容数が急増している。市は「このままでは殺処分の可能性も否定できない」として、2月2日に譲渡先を探す緊急見学会を開く。
熊本市動物愛護センターに収容されている保護犬。家庭から引き取るケースが増え、収容能力を大きく上回っている(市提供)(熊本日日新聞)
センターは犬の収容定数約60匹に対し、1月28日時点で76匹を保護している。高齢の飼い主が入院したり亡くなったりして、引き取るケースが増えたためだ。家庭から引き取った犬は本年度16匹と、前年度の6匹を大幅に上回っている。
ドッグフードを食べる熊本市動物愛護センターの保護犬(市提供)(熊本日日新聞)
見学会は午前10~11時で予約不要。命を預かる責任を考えてもらうため当日の譲渡はしない。譲渡希望者は、午前11時からの講習会を受講して後日引き取る。
一方、市は29日、ドッグフード4千袋(1袋1キロ、計440万円相当)をセンターに寄付したベストアメニティ(福岡県久留米市)に感謝状を贈った。
熊本市からの感謝状を受け取るベストアメニティの菰方順子副社長(左)=29日、市役所(熊本日日新聞)
ベストアメニティは玉名市の工場でペットフードを製造。粒がふぞろいといった理由で販売できないフードを寄付した。菰方順子副社長は「農作物や動物の命をいただいて作ったフードは廃棄できない。保護犬のために役立ててほしい」と述べた。
見学会や講習会の問い合わせは、市動物愛護センター☎096(380)2153。(上村彩綾)