2025年1月11日 FORZA STYLE
【前編のあらすじ】宮原いつきさん(仮名・40歳)は、保護猫2匹と保護犬と暮らしている。家族は娘2人と夫の4人だ。最近知り合ったヨガ友達の友美さんは猫を飼っていると話していたが、ある日その猫を仲間たちに譲りたいと打診していたそう。その一方で小型犬を散歩していて…。
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©︎GettyImages
「猫の面倒を見るのが嫌になって、犬を飼ったんじゃないかなって。ヨガには来なくなっていて、街で犬を散歩する友美さんの姿を見かけたので声をかけました。そうしたら…」。
逃げるようなそぶりを見せたのでいつきさんは追いかけたそう。
「飼い猫たちのことが気になったから。最悪のことをも想像しました。どこかに放棄したんじゃないかなって…。だから猫たちはどうしたの?と単刀直入に尋ねました」。
ーえっ。何が?
ーヨガの仲間に譲るって話したでしょう?
バツの悪い顔になった様子の友美さん。
「ここでキレ散らかしたところで猫たちが救われるわけじゃないので丁寧に話しを聞きました。本当は腑が煮え繰り返るくらいムカついてましたけど。そうしたら…」。
ー実家に返した。
「返したって自分でペットショップで購入したと話していたのに…。聞いて本当に呆れます。いい大人が動物の命をなんだと思っているんでしょうか。でも以前に親は高齢だと話していたことを思い出したんです。だから問い詰めました。本当はどうしたのか。そうしたら…」。
ー外の方が快適そうだったから。
ーえっ?放棄したの?
ー逃げちゃっただけだよ。
「絶望的な気持ちになりました。私は気が動転してなんで?どうして?と彼女を問い詰めてしまいました。外の方が快適だなんてそんなの人間の勝手です。信じられない…開いた口が塞がらないとはこのこと。
おそらく逃げるように扉を開けたりなんだりしたんでしょう。帰ってこなかったの?と聞きましたがよくわからないことを話していました。本当にこんな人に動物を飼う資格なんてない…」。
よくよく話を聞くと今も家の周りにいて帰ってきたり、近所をうろうろしたりしているという。さらにつづく友美さんの発言にいつきさんは憎悪が湧いたと話す。
ー犬のお世話で忙しくて…。
「信じられません。もともと家のなかで飼っていた猫を外に出すなんて、本当にどうかしてる…。かろうじて餌は外に置いていると話していましたが、それだって本当かどうか。外は車もいるし外敵だっているし危険が多すぎる。あまりにも不憫で私はその2匹を探して引き取ることを考えました。無責任すぎると話しましたが、全然伝わっていない様子であんな人、人間じゃないと思いましたね。そのうち犬だって捨てかねない。悪魔です」。
結局1匹は発見したが、
もう1匹は今はどこで何をしているかわからない。いつきさんは絶望した。
「寒空の中、どこかで亡くなっていたりしたら…。想像するだけで涙が出ます」。
警察に突き出すことも考えたが猫を探すことが先だと判断したいつきさん。そのすきに友美さんは引っ越しを敢行。この街にはもういないと話す。
「引っ越したんだか、雲隠れなんだかわかりませんが…。新しく飼ったチワワが捨てられないことだけを心から祈っています」。
最後にいつきさんはこう話してくれた。
「命の責任を最後まで持てない人が増えていると話には聞いていました。高齢になって散歩にも行けないからと保護施設に犬を預ける人や経済状況が変化して手放さざるを得ない、そんなケースもあるといいます。でもそれって人間の身勝手ですよね。友美さんの行為はそれをさらに上回るひどさ。犯罪です。どうか、人間未満の人は犬猫およびペットなんて飼わないでと強く言いたいです」。
動物を飼っている人からすれば、ペットなんて認識はない。動物たちは家族の一員だ。どうしてこんなひどいことができるのだろう。子供を捨てるのと同等の意味だ。想像を絶する。ペットはおもちゃでもアクセサリーでもないと改めて強く言いたい。