秋田犬最期までお世話 ふるさと納税で寄付募る | トピックス

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2023年8月25日 読売新聞オンライン

 

 県と一般社団法人「ONE FOR AKITA」(秋田市)は、飼育放棄された秋田犬を最後まで適切に飼い続ける「終生飼養」に必要な資金を集めるため、ふるさと納税制度の仕組みを通じて自治体事業への寄付を募る「ガバメント(自治体)クラウドファンディング」(GCF)を始めた。秋田犬のための「ワン」アクションを呼びかけている。

 

 

 「ONE FOR AKITA」は秋田犬の殺処分ゼロを目指し、2018年3月に設立。飼育放棄されて保健所に来るなどした秋田犬を保護し、人に心を開くためのトレーニングを行った上で、新たな飼い主への譲渡を行っている。これまで9頭を保護し、うち4頭を引き渡した。

 

 ただ、現在預かっている5頭のうち3頭は9~10歳。秋田犬の寿命は一般的に十数歳とされ、これらの高齢期の犬は、共に過ごせる期間の短さがネックとなって、譲渡は実現していない。引き取り手がいない犬は「ONE FOR AKITA」で最後まで飼い続ける。

 

 保護する間は、餌代や医療費、人件費などで1頭あたり月10万円の費用がかかるという。運営している「秋田犬ステーション」(秋田市中通)でのグッズの売り上げや支援を受ける企業・個人の寄付では足りない見込みで、県と相談した上でGCFの仕組みを使って、7月から資金を募ることにした。

 

 3頭を世話しているチーフドッグトレーナーの鈴木明子さん(62)は「新しい環境に合わせていくのは老犬にとって厳しいと考えており、残り少ない時間を慣れ親しんだ場所で過ごしてほしい。終生飼養のためのお手伝いをしてもらえれば」と支援を呼びかける。

 

 寄付は「ふるさとチョイス」のページ(https://www.furusato-tax.jp/gcf/2349)から。目標額は200万円で既に70万円近くが集まっている。期間は10月4日まで。県へのふるさと納税として、税の控除が受けられる。

 

 このほか県は、犬や猫の譲渡会などを開いているNPO法人「いぬ・ねこネットワーク秋田」(秋田市)の飼育費や医療費も、ふるさと納税制度を活用したGCFで募っている。

 

 両GCFの問い合わせは、県生活衛生課(018・860・1593)へ。