2023年6月21日 長野放送
獣医師の資格を持たないのに麻酔なしで帝王切開したなどとして動物愛護法違反などの罪に問われている元販売業者代表の第5回公判が6月21日、長野地方裁判所松本支部で開かれた。公判の前に、杉本彩さんが理事長を務める動物環境・福祉協会Evaが実刑判決を求めるため、長野地検松本支部を訪れ、5万筆余りの署名を提出しました。
劣悪な環境で多数の犬を飼育し虐待したとして、動物愛護法違反(殺傷・虐待)の罪などに問われている松本市の元犬販売業者代表・百瀬耕二被告(62)。
起訴状によると、被告は獣医師の資格を持たないのに、2021年8月、松本市の自宅(当時)でフレンチブルドッグ4匹とパグ1匹の計5匹を麻酔をせずに帝王切開し、みだりに傷つけたとされているほか、2020年4月から12月の間にはシーズー犬8匹に狂犬病の予防注射を受けさせなかったとされている。
弁護側は、これまでの公判で「鎮痛剤は使っており、みだりに傷つけてはいない」などと主張し、起訴事実を一部否認している。
21日の公判の前に杉本彩さんが理事長を務める動物環境・福祉協会Evaが実刑判決を求めるため、長野地検松本支部を訪れ、2023年2月からインターネットなどで募った50456筆の署名を長野地検松本支部に提出しました。
動物環境・福祉協会Evaの杉本彩理事長:
「本当にこれが厳正に裁かれない限り、今後どんな虐待事件が起こっても厳正に裁かれることは難しいと思う。皆さんそのことを心から危惧されていて、そこを重々に理解されているからこその5万以上の署名だと思う。長年にわたるひどい虐待行為がずっと続いていたわけですから、多くの犬たちが痛み苦しみ死んでいった、また、今も苦しんでるわけですから。この災害レベルのひどい事件において実刑以外はありえない」
検察は「署名を重く受け止め、求刑の参考にしたい」などと話したということです。