2023年4月28日 東京新聞
神奈川県は、県動物愛護センター(平塚市)で保護したイヌとネコについて、昨年度も殺処分ゼロを達成したと発表した。イヌは十年、ネコは九年連続。県は二〇二〇年のコロナ禍を受けて始めた「オンライン譲渡会」を本年度も続けるとともに、三年ぶりに対面で譲渡会を開く予定で、殺処分ゼロの継続を目指す。
昨年度、センターで保護したイヌは二百五十一匹で、内訳は「飼えなくなった」百六匹、「所有者不明」百三十三匹、「前年度からの引き継ぎ」十二匹。ネコは四百五十四匹を保護し、内訳は「飼えなくなった」二百六十六匹、「所有者不明」七十九匹、「前年度からの引き継ぎ」百九匹だった。元の飼い主に返還したり、ボランティアや新たな飼い主に譲渡するなどして殺処分を避けたという。
県によると、イヌネコともに「飼えなくなった」のうち、飼い主が世話しきれなくなるほど多くの数を抱える「多頭飼育崩壊」が七割を占めるという。同様の事例を防ぐため、県は一九年度から十匹以上を飼う飼い主に対し、最寄りの保健所に届け出るように呼びかけている。(志村彰太)