2023年4月13日 読売新聞オンライン
劣悪な環境で犬を飼育したとして、埼玉県警は12日、住居不定の女(60)を動物愛護法違反(虐待)容疑で逮捕した。

発表によると、女は同日、日高市下大谷沢にある実家で、排せつ物が積もった状態の納屋の中で小型犬「ミニチュアピンシャー」9匹を飼育していた疑い。同法は不衛生な環境での飼育は動物虐待にあたるとしており、有罪なら1年以下の懲役刑か100万円以下の罰金が科される。調べに対し、「私としては適切に飼育していたと認識している」などと話し、容疑を否認しているという。
県警幹部によると、女はさいたま市内の中学校の臨時教員だが、軽乗用車で車上生活をし、31匹のミニチュアピンシャーを車内や実家の敷地内で飼っていた。実家には60歳代の兄が住んでいるが、犬の餌やりなどは女が続けていたとみられる。県警は、自由に繁殖させた結果、「多頭飼育崩壊」の状態になったとみている。
女の飼育については、日高市を管轄する狭山保健所が3月下旬、「不衛生な環境下で多数の犬が飼育されている」と県警に告発していた。同保健所は2020年夏以降、25回にわたって立ち入り検査や指導をしていたという。