2022年10月21日 読売新聞オンライン
京都市動物園(左京区)は20日、国内の動物園で唯一飼育していたウシ科の動物・ゴーラルのメス「ホンホン」を安楽死させたと発表した。悪性腫瘍ができ、回復が見込めなかった。
ゴーラルは中国やタイなどの山岳地帯の崖や高原で草や葉を食べて生活する。ホンホンは三重県にあった日本カモシカセンターで生まれ、センター閉園後の2007年から市動物園で飼育していた。18歳だった。
4月にあごの腫れが見つかり、治療したが回復せず、6月に悪性腫瘍と判明。7月以降、飼育員や獣医師らで作る動物福祉委員会で容体を注視してきたが、今月19日に急に食欲をなくし、立ち上がれなくなったことなどから安楽死させることになった。担当者は「延命治療はしない方針で、持っても1、2日と判断し、苦しまないように踏み切った」と話している。