2022年8月25日 熊本日日新聞
猫の殺処分ゼロを目指す熊本市動物愛護センター(東区)の保護数が収容能力を超えている。繁殖させすぎて飼いきれなくなる多頭飼育崩壊が大きな要因。このままでは殺処分に踏み切る可能性もある。同センターは27日に休日の譲渡会を開き、引き取り先を探す。
同センターの猫の収容定数は約40匹だが、8月23日現在、73匹(成猫49、子猫24)を保護。多頭飼育崩壊とみられる受け入れが目立ち、1件につき5匹以上保護した例は本年度、2件計47匹。近くさらに10匹を受け入れる予定で、昨年度の計26匹(3件)を大きく上回る。同センターは多頭飼育崩壊が急増している理由は不明としながらも「このままでは殺処分の可能性もある」と危機感を募らせる。
同センターと協力して譲渡に取り組むボランティア団体「チームにゃわん」(熊本市)の梅崎恵美子代表(53)=熊本市=も「コロナ禍前まで多頭飼育崩壊は3~4年に1回程度だったが、最近は半年に1回。1匹でも多く助けられるよう譲渡先を探している」と話す。
同センターとボランティア団体は各ホームページで保護猫を紹介し、飼い主を募集。平日は随時譲渡する。同センター☎096(380)2153。(伊藤恩希、林田賢一郎)