ペット装着義務化で世界最小マイクロチップに熱視線 NITTOKU福島事業所が生産 | トピックス

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2022年6月8日 福島民報







 ペットの犬や猫にマイクロチップ装着を義務付ける改正動物愛護管理法が1日に施行され、福島市飯野町のコイル巻線機製造「NITTOKU福島事業所」が注目を集めている。国内で唯一ペット用のマイクロチップを生産しており、大きさは世界最小。輸出も見据え、「メード・イン・福島」の高い技術力を発信する。

 チップは獣医師らが専用の注射器で皮下に埋め込む。15桁のID番号から飼い主の情報や連絡先などが確認できる。国内で流通するチップは海外製が主流だった。同社は携帯電話やスマートフォンなどの部品製造に用いられる極小の精密巻線技術を生かし、2018(平成30)年からチップの開発に取り組んできた。

 2019年から生産を始め、翌2020(令和2)年には世界最小サイズの商品化に成功した。同社によると、長さは8ミリほどで海外製より一回り小さく、埋め込む際のペットの負担を大幅に減らせる。安定した通信性能で、ID番号の読み取りも円滑にできるという。


 法改正に伴い受注は増えており、現在は月産約2万個で今後、約3万個を目指すとともに、輸出も検討していく。同社は痛みの少ない針を備えた注射器、ID読み取り機も自社開発している。

 久能均専務・福島事業所長は、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故発生当時、ペットが飼い主と離ればなれになってしまったケースが多くあったと指摘。「チップはペットを守るために大切な技術。負担の少ない製品を多くの人に届けたい」と話している。

 問い合わせは同社福島事業所へ。