2021年3月26日 時事通信ニュース
環境省は26日、多くのペットを飼い過ぎて管理できなくなる「多頭飼育崩壊」に対応するため、自治体向けの指針をまとめた。こうした指針の策定は初めて。飼い主の経済的困窮や孤立などが背景にあることを踏まえ、動物だけでなく飼い主への生活支援に取り組むよう求めている。
多頭飼育崩壊は、ペットに適切な不妊去勢手術を受けさせずに飼い続けることで発生。飼い主が手術費用を支払えなかったり、加齢で判断力が弱まったりすることが原因で、社会からの孤立によりペットに依存している場合もある。
指針は自治体に対し、動物愛護部局と社会福祉部局が連携して問題解決に当たることを要請。予防から発見、対応、再発防止までの各段階で、多頭飼育状態になっているケースの状況を部局間で情報共有しながら、ペットの保護や飼い主への福祉・医療的な支援を行うことを求めた。
[時事通信社]