飼い主に捨てられた2匹の保護犬が、射水市足洗新町(新湊)の障害者向け施設「さくらグループホーム北部」で飼育されている。入居者と触れ合いながら、譲渡先が見つかるのを待つ。殺処分ゼロへの貢献に加えてアニマルセラピー効果も期待されており、入居者に笑顔が広がっている。 (市江航大)
さくらグループホーム北部は、知的、身体障害者約30人が共同生活を送る。敷地内に犬小屋やミニドッグランを整備。飼育専門の職員も採用するなど、昨年から保護犬を飼う準備を進めていた。
2匹は2月から同ホームで飼育されており、いずれも立山町利田の県動物管理センターから引き取った。ラブラドルレトリバーの「ごん」(推定6歳)は南砺市の山中をさまよっているところを保護された。雑種犬の「ビー」(推定15歳)は飼い主の1人暮らしのお年寄りが病気で入院。飼えなくなり、同センターに持ち込まれたという。
現在は人に慣れさせる訓練を受けており、4月から新たな飼い主を探す。譲渡後は別の保護犬を受け入れ、殺処分の減少を目指す。施設を運営するタカギコーポレーション(富山市犬島新町)の高木志郎社長(49)は「一つでも多くの命を救い、不幸な犬を減らしたい」と話している。
日々の様子をインスタグラムで公開している。アカウント名は「toyama_d.aigo」。