毎日新聞
犬や猫が感染する寄生虫症「フィラリア症」の予防薬を診察せずに郵送で販売したとして、大阪府警は6日、東大阪市の男性獣医師(48)を獣医師法違反と医薬品医療機器法違反(無許可販売)の疑いで書類送検した。「(院長を務める)動物病院の経営が苦しかった。もうかると思った」と容疑を認めている。
送検容疑は昨年3~8月、東京、愛知、兵庫の3都県に住む40~70代の男女5人に、飼い犬の診察をしないまま、無許可でフィラリア予防薬計54錠を約3万2000円で販売したとしている。薬は郵送し、市価より約6割安く販売していた。
生活環境課によると、獣医師は2015年12月ごろにインターネットを通じて販売を開始。昨年7月までに全国17人に計24回販売し、約17万円を売り上げていた。16年7月に府から行政指導を受けて一度は中止したが、昨年3月から、以前の顧客にメールを送って再開していたという。【伊藤遥】