中国、16年の野生動物損失24万9000頭に拡大 | トピックス

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2017/5/11 05:00  SankeiBiz

 

広西チワン族自治区柳州市森林公安局では2月、野生動物に関する違法犯罪の特別取り締まりを実施、30カ所余りの店舗からチュウゴクオオサンショウウオやセンザンコウなどが押収された(中国新聞社)
広西チワン族自治区柳州市森林公安局では2月、野生動物に関する違法犯罪の特別取り締まりを実施、30カ所余りの店舗からチュウゴクオオサンショウウオやセンザンコウなどが押収された(中国新聞社)【拡大】

 

 

 

雲南省貢山トールン族ヌー族自治県森林公安局が押収した、レッサーパンダなど不法売買されていた絶滅危惧種の野生動物の製品(中国新聞社)

 

 中国国家林業局が通達した全国林業行政案件統計分析状況によると、2016年に中国の森林で起きた違法行為の行政案件は計19万6579件、それによって消失した森林面積は7970.51ヘクタール、野生動物の損失数は国家重点保護野生動物7821頭を含む24万9000頭に上った。

 

 こうした案件は主に中国の西南部と中南部で発生しており、両地域で全国の半分近くを占める。16年の発生件数は前年比で575件減少したとはいえ、野生動物に関連する案件は1624件増の6498件、失われた国家重点保護野生動物は130%の大幅増だった。

 

 この理由について国家林業局は「高い利益を得る商売が野生動物に被害を与えるケースが多い」とした上で、(1)野生動物を食べる文化が一部で根強く残り、その需要は拡大を続け、闇市場が形成されている(2)犯罪行為を行う場所は特定できず、短時間で行われるため、当局の速やかな取り締まりが難しく、犯罪者が取り締まりを恐れない(3)象牙やサイの角といった高価な製品の人気が高く、国が重点的に保護する希少動物や絶滅危惧種を使った製品が違法売買されるケースが増加している-ことを挙げている。(中国新聞社)