2017/4/4 11:07 日本経済新聞
千葉県の印旛沼水系で大量繁殖している特定外来生物のカミツキガメを駆除するため同県が専門職員として採用した元ペットショップ店員、今津健志さん(33)が活躍している。大学院修了後もカメ研究を続けてきた専門家。任期は3年間で、印旛沼の生態系を守るため捕獲作戦を展開する。
県生物多様性センターによると、県北部の印旛沼水系には約1万6千匹のカミツキガメが生息している。繁殖力が強く、雑食で食欲も旺盛。生態系への影響が懸念され、環境省は2005年、輸入や飼育を原則禁止する「特定外来生物」に指定した。
今津さんは10歳からカメを飼育。大学院でクサガメの研究を専攻し、修了後も企業などで研究を続けてきた。愛してやまないカメを駆除する役回りだが「生態系に影響を与えているのは問題。カメが好きなこととは別問題だ」と話す。〔共同〕