なにかとお金がかかります 「ペット支出」も記帳しよう | トピックス

トピックス

身近で起こっている動物に関する事件や情報の発信blogです。

2017.3.27 14:35  産経ニュース

 

 

読者の中にも、犬や猫を飼われている方は

たくさんいらっしゃることでしょう。ペット

という感覚ではなく、家族の一員と捉え

ている方も多いはずです。

 

一般社団法人ペットフード協会の平成28年

の調査によると、犬の飼育頭数は987万8

千頭、猫は984万7千頭で、犬と猫だけで2

千万頭近くに上ります。近年の傾向として、

犬の飼育頭数は減少する一方、猫の飼育

頭数はほぼ横ばい。本当は犬を飼いたいけ

れど、アパートやマンションなどの規則で飼

えない方も少なくないように思います。

 

ところで、今回ペットの話を取り上げるの

は、家計診断の中で、ペット費をきちんと

記帳していないご家庭が多いと感じるか

らです。生まれて間もない頃から育てる

と、犬や猫は10年以上、飼育するケー

スが多いはずです。

 

ひと月にかかるペット費が1万円だとしま

しょう。この場合、年間で12万円、10年

間で120万円ほどかかる計算になりま

す。このほか、ペット保険の保険料など

も加えると、実際にかかる金額はもっと

膨らむでしょう。また、徐々に飼育頭数

が増えて多頭飼いになり、ひと月2万~

3万円近くかかっているご家庭もありま

す。この場合は年間で数十万円単位の

支出になっているはずです。

 

「子供が独立して寂しい」とペットを飼い始

める方にもよくお会いします。年金暮らし

をされていると、ペット費の負担で家計が

赤字になったり、貯蓄が速いペースで減っ

てしまったりする場合もあり、老後資金に

不安が出てしまいます。

 

「ペットは家族だからお金がかかっても仕

方がない」とおっしゃる方もいますが、生

活に余裕があるご家庭以外は、ペット費

に毎月どのくらい支出しているか、きちん

と記帳しましょう。ペットを飼う行為は、家

計費の費目を一つ増やすことになるから

です。家計が赤字になっているご家庭で

は、記帳だけではなく、ペット費の予算化

も必要です。ペット費の予算を考えるとき

は、それ以外の費目での節約を同時に

考えましょう。

 

また、ペット保険への加入も必須だと思い

ます。具体的な保険商品については別の

機会に紹介したいと思いますが、人間の

健康保険のように、3割や5割などの自

己負担で治療を受けられる制度です。ペ

ット保険に加入していれば、窓口で支払う

治療費を軽減できます。

 

家計が厳しいご家庭では、ペットの具合が

悪そうなのに、費用が心配でなかなか病

院に連れて行けないケースもあります。

犬や猫も高齢化によって病気になるリスク

が大きくなり、治療費に加え手術費が必要

になることもあります。大切なペットの命を

守るためにも、ペット保険には必ず加入し

ておきましょう。

 

(ファイナンシャルプランナー 畠中雅子)