使用禁止わなで猫がけが、脚切断 救う会会員保護、動物病院で治療 | トピックス

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福井新聞 2017年3月7日午前7時20分 

 

 

拡大 トラバサミに挟まれたネコの脚(福井犬・猫を救う会提供)

トラバサミに挟まれたネコの脚(福井犬・猫を救う会提供)

 

 

 今年2月8日、福井市大森町の民家に、

使用が禁止されている動物捕獲用の

わな「トラバサミ」に脚を挟まれた状態の

ネコが迷い込み、NPO法人福井犬・猫を

救う会の会員らが保護した。

挟まれた脚は壊死しており切断した。

同会の藤永隆一代表は「トラバサミは危険

で、耐えがたい苦痛を動物に与える。絶対

に使わないで」と訴えている。

 同会によると、ネコはトラバサミに後ろ

右脚を挟まれており、住民から連絡を受

けた会員らが市内の動物病院に運んだ。

挟まれて数日経過したとみられ右脚は

壊死。太ももから下を切断した。

 保護時は興奮状態で暴れていたが、

体温が下がっていて数日発見が遅れ

れば命に関わっていたという。

今は同会の会員宅で保護している。

 トラバサミは、バネ仕掛けで踏んだ動物

の脚を挟むわな。県自然環境課によると、

鳥獣保護管理法で狩猟での使用は禁止

されている。有害鳥獣の捕獲では使える

が、使用には市町の許可が必要で「人間

が誤って踏んだり、かかった動物が暴れ

るなど危険がある」(同課)などの理由で

原則、県内での使用は認められていな

い。インターネットなどの通販サイトでは、

農作物への被害防止用として千円から

数千円で販売している。

 県内では、人への被害報告はないが、

約10年前に県自然保護センター(大野

市)がトラバサミに掛かったキツネを保

護した例があるという。

 今回のトラバサミは誰が、いつ仕掛けた

ものかは不明。藤永代表は「子どもが誤っ

てわなを踏むなど、人間にも危害が及ぶ

恐れがある」として、関係機関に使用禁止

の周知徹底を求めた。