共存へ猫不妊手術 殺処分ゼロ目指す 男木島に続き2例目 /香川 | トピックス

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毎日新聞 
 三豊市の志々島で、増えすぎている野良猫に不妊手術が行われた。猫の数は島民を大きく上回っており、猫と人がともに暮らしていくための試み。県内では、今年6月の男木島(高松市)に続いて2例目となった。

自宅の庭で猫を捕獲する島民=香川県三豊市の志々島で、山中尚登撮影
自宅の庭で猫を捕獲する島民
=香川県三豊市の志々島で、山中尚登撮影

 三豊市の志々島で、増えすぎている野良猫に不妊手術が行われた。猫の数は島民を大きく上回っており、猫と人がともに暮らしていくための試み。県内では、今年6月の男木島(高松市)に続いて2例目となった。

 

 島の自治会によると、島内に住むのは30~90代の17人。一方、野良猫は年々増え続け、今では約70~80匹いるという。自治会長の山地常安さん(64)は「島民は猫に餌を与えているが、これ以上増えるとできなくなる。猫の健康状態も心配」と話し、島民総意で猫の不妊手術に踏み切った。

 男木島で手術をした公益財団法人「どうぶつ基金」(兵庫県芦屋市)と島民が協力し、23、24両日で約70匹を捕獲、手術した。普段は島民になついている猫も見慣れないケージを警戒してなかなか近づかないこともあった。手術は島にある集会所を使い、獣医師ら5人が実施。健康状態をチェックした上で、手術したことが分かるよう片方の耳の先を桜の花びらの形にカットし、「さくらねこ」として再び島内に放した。

 どうぶつ基金は、犬や猫の殺処分ゼロを目指しているという。佐上邦久理事長は「全国の島で野良猫が増え、農作物被害やふん尿に島民は悩まされている。殺処分ではなく、共存の道もあることを知ってほしい」と話している。【山中尚登】