採血室に補助犬同伴 愛知で先行導入 | トピックス

トピックス

身近で起こっている動物に関する事件や情報の発信blogです。

YOMIURI ONLINE 2016年08月23日

名古屋市中村区、JRセントラルタワーズ
20階にある県赤十字血液センターの
「献血ルーム タワーズ20」で22日、
献血者に同伴した介助犬が初めて採血室に
入り、採血中はベッド脇で待機した。
これまでは採血室への同伴は認められず、
問診室などに待機させていた。
日本赤十字社では全国で受け入れを
検討しており、愛知で先行導入に
踏み切ったという。(千田龍彦)


献血するトレーナーの脇で待機する介助犬

 採血室に入室できるようになるのは、
目や手足が不自由な障害者が献血の際に
同伴する盲導犬や介助犬などの補助犬。
この日は献血ルーム側の受け入れ態勢の
確認が目的で、日本介助犬協会
(本部・横浜市)に協力を依頼した。
長久手市内の介助犬総合訓練センターの
トレーナー桜井友衣さん(30)、
同水上言ことさん(44)の2人が
訓練中の介助犬2頭とともに来所し、
桜井さんは実際に献血、水上さんは
献血者にふんした。介助犬も一緒に
採血室に入り、献血が終わるまで
約15分間、ベッド脇でおとなしく
待機していた。

 補助犬への対応は都道府県単位の
血液センターに任され、大半の血液
センターは、採血室を「清潔区域」と
して、ペットなどと同様に補助犬も
立ち入り禁止にしてきた。

 しかし、「障害者への不当な
差別的取り扱い」を禁止し、
「合理的配慮の提供」を求める
障害者差別解消法が今年4月から
施行されたのを受けて、日赤でも
対応の検討を始めている。

 県赤十字血液センターの北折健次郎・
献血推進二部長(57)は「補助犬は
障害者の体の一部。障害者が普通に
入れる場所は補助犬も同じとするべきで、
衛生面でも問題はない」と語り、他の
献血ルームでも受け入れを進めたいという。

 盲導犬と来所していた三林千巻さん
(43)(名古屋市中川区)は「毎月、
献血に来ていますが、わずかな時間とは
いえ、離れ離れになるのは私も盲導犬も
不安なもの。採血室まで一緒に入れるのは
とてもありがたい」と語っていた。

2016年08月23日
Copyright © The Yomiuri Shimbun