蚊だけじゃない!ダニに噛まれ急性脳炎 北海道で4月以降感染症相次ぐ | トピックス

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Hazard Lab 2016年08月11日 14時33分

先月、北海道で40代の男性がダニに
噛まれ、髄膜炎や脳炎などを発症
していたことが明らかになった。
道内では4月以降、回帰熱やライム病
などダニが媒介する感染症が相次いで
報告されており、厚生労働省が注意を
呼びかけている。

北海道でマダニが媒介する感染症が相次いで発症している
(提供:国立感染症研究所)


 北海道保健福祉部によると、7月中旬、
40代の男性がダニに噛まれ、
ダニ媒介脳炎を発症した。男性に
海外渡航歴はなく、麻痺や意識障害、
痙攣などの症状を訴え、髄膜炎や
急性脳炎を発症したという。

 道内では4月以降、関節炎や
リンパ球腫、心筋炎などの症状が
出るライム病患者2人と、発熱を
繰り返す回帰熱患者3人が報告されて
いる。いずれも、ウイルスを持つ
マダニに噛まれることで発症し、
道内の一部の地域で流行巣が
見つかっている。

 国立感染症研究所によると、
ダニ媒介性脳炎を引き起こすマダニは、
沢に沿った斜面や森林のなかの笹が
うっそうと生い茂っている場所や
牧草地に生息している。

 世界では毎年6000人以上が
ダニ媒介性脳炎に感染し、感染すると
7日〜14日の潜伏期間を経たのち、
インフルエンザのような発熱、筋肉痛が
続いたあと、痙攣やめまい、知覚異常
など中枢神経に異常が現れる。
重症化すると脳炎や髄膜炎が発症し、
最悪の場合、死に至るほか、
35〜60%の確率で後遺症が残るという。

 国内では治療法やワクチンはなく、
マダニに噛まれないよう、草の
生い茂った場所では、長袖長ズボンを
着て、サンダルなど肌を露出するような
ものは履かないこと、万が一、噛まれた
場合は皮膚科などで、マダニの頭部が
残らないよう除去してもらうよう
呼びかけている。